イベント
電子科学研究所附属社会創造数学センター 主催 学術変革領域研究(A)「マルチモーダルECM」共催 第138回 HMMCセミナー
2023年5月25日 開催
Time: 2023年 5月 25日(木) 16時30分 ~ 2023年5月9日(火) 18時00分
Place: 北海道大学電子科学研研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館5階講義室
Speaker: 香川 渓一郎 (北海道大学電子科学研究所)
Title: 動的境界条件下でのCahn–Hilliard方程式の数理解析及び数値解析
(Mathematical and numerical analysis of the Cahn-Hilliard equation with dynamic boundary conditions)
Abstract: 本講演では保存系での相分離現象を記述する方程式であるCahn-Hilliard方程式に対して、境界での未知関数の時間発展を扱う動的境界条件を課した初期値問題について考察する。動的境界条件は境界での時間発展がどのような発展方程式に従うかによって異なるものとなることから、様々なタイプの動的境界条件が提案されている。講演の前半ではGoldstein-Miranville-Schimpernaが2011年に提案したタイプの動的境界条件に粘性項を付加した初期値問題の適切性に関する結果をを紹介する。
また近年では、動的境界条件の問題に対する安定な数値計算スキームとして、問題が持つ散逸構造を保存するスキームの開発も進められているが、数値解析を活用した解のダイナミクスを調べる研究は少ないように見受けられる。講演の後半では空間1次元で最も単純なタイプの動的境界条件について、Okumuraらが2022年に開発した離散スキームに基づく数値解析から得られた、数値解の挙動に関する結果を紹介する。
なお本講演内容の前半部は大谷光春名誉教授(早稲田大学)との、後半部は山崎義弘教授(早稲田大学)との共同研究に基づく。
当日、体調のすぐれない方は出席をご遠慮願います。
会場では換気のため一部窓を開けて行います。体温調節可能な服装でお越し下さい。
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