ようこそ

数学教室では電子科学研究所・附属社会創造数学研究センターと連携して、学部・大学院の優れた教育プログラムならびに最先端の数学を研究する場を提供しております。

本教室には、代数学、幾何学、解析学、応用系科学の分野における世界の一戦で活躍している約60名の研究者、約300名(学部180、院生120)の学生が在籍しております。セミナーや国際シンポジウムなど、様々な規模の研究集会を企画運営し、国内外約450の大学や研究所に常備されている数学専門誌を1930年から出版するなど、数学を通じて社会の発展に寄与して参りました。多くの海外の有力な大学と協定を結んでおり、海外留学プログラムや海外から年間100名を越す研究者を受け入れるなど、活発な国際交流も展開しています。

数学棟には、ラウンジやディスカッション・ルームなど学生や教員が自由に議論をする設備と環境が整っており、数学図書室には数学を中心とした約10万冊の書籍や世界の学術雑誌が所蔵されています。数学科の学生は電子図書と合わせることで、膨大な数学的資産を利用できます。

本教室が提供する教育プログラムを受けることで、確かな数学力に加え、学生は高度な論理的思考力、コミュニケーション能力、問題解決能力、自律的行動力など、社会から求められる総合的な能力が鍛えられます。また、本教室は学生の自主性を重んじており、2005年からは国内最大規模の学生主体の研究集会「数学総合若手研究集会」が本教室の大学院生を中心に毎年開催されています。特に、学生の就職支援にも力を入れており、自由で闊達な教育環境に恵まれた多くの優秀な卒業生が、社会の多様な分野で能力を発揮し、責任ある立場において活躍しています。

北海道は江戸時代後期までは少数の先住民族の人々だけが散在するかなり未知の土地でした。その時期、伊能忠敬 (1745-1818)、間宮林蔵(1780-1844)らの必死の探検によってようやく島全体の輪郭が明らかにされました。その後、本州各地から屯田兵や移民などが入植して土地を耕し農業を発達させて人々が豊かな生活ができる土地になりました。そして現在は全国屈指の農業王国になっています。札幌市や北海道大学はこの時代の人々の開拓精神に支えられて確立して出来たのです。それは北海道大学の前身の札幌農学校の創設者であるウィリアム・クラーク博士の言葉にも表れています。北大数学の教員もこのような開拓精神を受け継いでいて、それぞれ特色のあるテー マで研究の最前線で奮闘しています。さあ皆さんも一緒にやってみましょう。