イベント
Geometry Colloquium: Signatures of Lefschetz fibrations and symplectic geography (濱田法行)
2022年10月14日 開催
Time: 16:30 – 18:00
Place:理学部3号館3-204室 備考:対面形式で行う予定です。
Speaker:濱田法行氏(慶應義塾大学)
Title: Signatures of Lefschetz fibrations and symplectic geography
Abstract:
レフシェッツ束はシンプレクティック多様体のトポロジカルな特徴づけとして知られている.特に4次元の場合,レフシェッツ束はファイバー曲面の写像類群の言葉で記述でき,組合せ的な議論が可能である.
4次元多様体論において,符号数はオイラー標数と並んでとりわけ重要な不変量であり,レフシェッツ束(およびシンプレクティック4次元多様体)の符号数の分布を調べることも基本的な問題である.これまでレフシェッツ束の符号数には強い制約があると考えられていて,特に「正の符号数をもつレフシェッツ束は存在しない」という二十年来の予想があった.
本講演では,これらの予想に反し,実は任意の符号数をもつレフシェッツ束が存在することを示す.さらに,スピンの場合,ロホリンの定理以外にレフシェッツ束の符号数に制約がないことも紹介する.
応用として,シンプレクティック多様体のオイラー標数と符号数のペアの分布(geography)に関する結果についても議論する.
講演内容は,Inanc Baykur氏(UMass Amherst)との共同研究に基づく.