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北大数論セミナー:Extendability of differential forms via Cartier operators(河上龍郎氏), Fedder type criteria for quasi-F-splitting(高松哲平氏), Semi-Modules and Crystal Bases via Affine Deligne-Lusztig Varieties(島田了輔氏)

2022年921日 開催

Hours: 13:00-17:00

Place:理学部3号館3-307

Speaker:河上龍郎氏(京都大学)、高松哲平氏(京都大学)、島田了輔氏(東京大学)

Organizer:跡部 発、安田 正大


TimeTable

13:00-14:00 河上龍郎氏(京都大学)

Title: Extendability of differential forms via Cartier operators

Abstract: 正規代数多様体$X$に対して‵微分形式が拡張可能である′とは,$X$への任意の固有かつ双有理な射に対し,$X$の正則領域上の全ての微分形式が上に持ち上がることをいう.これは微分形式と特異点に関する基本的な性質であり,複素数体上では多くの先行研究がある.
この講演では,基礎体が正標数の完全体の場合に上記の問題を扱う.既存の複素数体上の研究は(対数的)特異点解消,ホッジ理論,極小モデル理論,及び消滅定理に依存しており,そのどれもが正標数では一般に成立しないか,または未解決である.
これを踏まえ,この講演では微分形式の拡張可能性に対するCartier作用素を用いた純代数的アプローチを紹介する.特に,正則領域のCartier同型が全体に拡張されるなら,微分形式も拡張可能であることを示し,これを用いて商特異点や余次元の高い特異点に対する微分形式の拡張可能性を議論する.時間が許せば,3次元klt特異点に対する微分形式の拡張可能性についても触れる.

14:30-15:30 高松哲平氏(京都大学)

Title: Fedder type criteria for quasi-F-splitting

Abstract: 正標数代数幾何学において、F-split を始めとした Frobenius 写像を用いて定義される特異点は、非常に重要な役割を果たしてきた。そうした特異点を判定する方法として、Fedder の判定法という強力な方法が知られている。
一方 Yobuko は、quasi-F-split 及び quasi-F-split height という、F-split を一般化・および定量化した概念を導入した。
また Yobuko は、Calabi-Yau 多様体の場合に quasi-F-split height が Artin-Mazur height という有名な不変量と一致することを示した。
本講演では、Fedder の判定法の quasi-F-split への一般化を与え、Fano 多様体・Calabi-Yau 多様体それぞれについて具体例や応用を紹介する。
本講演は河上龍郎氏と吉川翔氏との共同研究にもとづいている。

16:00-17:00 島田了輔氏(東京大学)

Title: Semi-Modules and Crystal Bases via Affine Deligne-Lusztig Varieties

Abstract: There are two combinatorial ways of parameterizing the $J_b$-orbits of the irreducible components of affine Deligne-Lusztig varieties for $\mathrm{GL}_n$ and superbasic $b$.
One way uses the top extended semi-modules introduced by Viehmann.
The other way uses the crystal bases introduced by Kashiwara and Lusztig.
After explaining both of these notions, we will discuss an explicit correspondence between them in some cases.