イベント
【Q&Aを公開します】数学科「サイエンスグローブ」第2弾
2020年12月10日 開催
12月10日にサイエンスグローブを開催しました。開催後に寄せられた質問に対する数学科教員からのコメントをこちらに掲載します。進学の参考になれば幸いです。
●質問1●
工学部のデータを扱うコースと数学科では、データサイエンスを学ぶ上でどのような特徴の違いや、将来へのキャリアの違いがあるのか知りたいです。
教員からのコメント
数学科では2年次の学生向けには情報理論や数理統計学といった科目を提供しているわけではありません。しかしそれらの最先端あるいは神髄に触れるために必要なことを学びます。ユーザーの一歩先を目指すのなら、この部分を大切にしてほしいと思っています。ブラックボックスの背後にある数学理論は、工学部等ではなかなか深く学べないでしょう。いずれにせよ専門家として活躍するためには大学院で学ぶことを想定すべきですが、数学科から工学部等の大学院へ進学することもまたその逆も可能です。また、各学部学科の教程とは別に、数理・データサイエンス教育研究センターでは、データサイエンス全般に関する修学サポートを行っています。
●質問2●
学生が2年生やそれ以降どのようなスケジュール(時間割など)で学んでいるのか知りたいです。
教員からのコメント
くわしくは、学部教育のページから時間割のサンプルなどをご覧ください。そのほか、ホームページには「気になる」いろいろな情報を掲載しています。
●質問3●
数学を勉強するにあたって質問です。私のような凡人でも、必死に勉強すれば数学は理解できるものなのでしょうか。なんとなく、数学は一部の天才がやるものという考えがあります。
また、(大学の)数学は独学でできると思いますか。
教員からのコメント
もちろん、天才にしかできない種類の数学があることは事実だと思います。しかし、数学は一部の天才のためのものではありません。数学は豊かで広大な大地です。高みからそれを一気に見渡すことができる人もいれば、てくてく歩いて素敵なものを発見する人もいます。数学に興味があればとにかく勉強してみることです。やってみないと何も始まりません。
現在の環境なら数学は独学も可能と思います。実際、 最終的に真の意味で理解し自分のものとするときは一人だと思ってください。その意味で数学科に進学したとしてもある部分は独学と言ってもよいかもしれません。しかし、全体を考えるとそれは非効率的かつ労苦を伴います。教員に限らず共に学ぶ仲間を数学科で見出すことをお勧めします。数学科には天才もいるかもしれませんが、それ以上にユニークな個性があふれています。チャーミングな個性を持った人??と出会えるかもしれません。
●質問4●
(1)普段の授業は何人くらいで行われているか。(貴学科のホームページでは5~6人程度がうつっているイメージを多く拝見するが、あれは何の風景か。)
(2)海外の大学院への進学をサポートされているか。
教員からのコメント
(1)どの写真か定かではありませんが、5~6人が映っているものはセミナーの様子と思われます。教員と1対1で行う場合もあり、少人数で理解を共有します。一方、40人を超える規模の授業があり、各分野に共通した基礎的な知識はそこで習得することになります。4年次に履修することになる専門的な科目は結果的には受講者が5~6人ということもあるかもしれません(もちろん大勢出席してほしいと思っているのですが)。また、「実験」がないのでグループ単位で行う作業の制約がなく、個々の学生の自由度が高いことは特筆されるでしょう。
(2)海外の大学院に進学することもあり得ますし、応援します。ただし、「海外」ということよりも学びたいテーマを見つけることが重要で、その専門家が海外にいることがわかってからでも遅くないと思います。私たちの教室には国際的な共同研究を行っている研究者が多数在籍していますので、有用なネットワークがあります。
Q&Aは以上です。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!
「サイエンスグローブ」の数学科企画を開催します。オンラインライブですのでリラックスしながら参加可能です。参加対象は理学部1年生です。どうぞお気軽にご参加ください。
日時:12月10日(木)18:15〜19:15
講師:大本 亨 (数理・データサイエンス教育研究センター副センター長)
講演題目:数学とデータサイエンス?
数理モデルとコロナウィルスと人工知能と数学科卒業生の就職にまつわる楽しいお話です。
※zoomでのオンライン開催です(ID/PWほか詳細は下記URL参照)
https://moodle.elms.hokudai.ac.jp/mod/page/view.php?id=94813
(画像をクリックするとPDFが表示されます)