イベント

談話会 跡部発氏「次数2ベクトルSiegelモジュラー形式からのリフティング」、小澤登高氏「Kazhdan’s property (T) and semidefinite programming」

2018年1114日 開催

開催日時

2018年11月14日 15時00分 ~ 2018年11月14日 17時30分

場所

理学部4号館若手研究者交流室(4-501)

講演者

跡部 発氏(北海道大学大学院理学研究院)、小澤 登高氏(京都大学数理解析研究所)

スケジュール

15:00 — 16:00 跡部 発 氏
16:00 — 16:30 TeaTime
16:30 — 17:30 小澤 登高 氏

跡部 発氏
タイトル:次数2のベクトル値Siegelモジュラー形式からのリフティング
アブストラクト:
伊吹山氏は2012年に次数2のベクトル値Siegelモジュラー形式のリフティングを予想した。これは池田氏による楕円モジュラー形式のリフティングの高次元化に当たる。この講演では、伊吹山氏の予想の一般化を紹介し、その証明を説明する。

小澤 登高氏
タイトル:Kazhdan’s property (T) and semidefinite programming
アブストラクト:
Kazhdanの性質(T)は従順性と並んで解析的群論において最も重要な性質である.性質(T)を持つ群の代表例として SL(d,Z), d>2, などの高階数実Lie群の格子が挙げられる(Kazhdan 1967)が,性質(T)を持つ無限群が存在すること自体が非自明な定理であり幾つもの応用が存在する重要な数学的事実である.この講演では非可換実代数幾何学による性質(T)の純代数的な特徴づけを述べ,その応用として性質(T)を電子計算機により数学的に厳密に確認するためのアルゴリズムを与える.自由群の自己同型群 Aut(F_d) が性質(T)を持つか否かは長年の懸案とされてきたが,この度M. Kalube,P. Nowak, PL-Grid(スーパーコンピュータ)との共同研究により,この問題を d=5 のときに肯定的に解決したことを報告する.