イベント
応用特異点論ラボセミナー/幾何学コロキウム:種数1の正則なレフシェッツペンシルの分類(早野健太氏,慶應義塾大学)
2019年11月20日 開催
開催日時
2019年11月20日 16時 30分 ~ 2019年11月20日 18時 00分
場所
北海道大学理学部 3号館204
講演者
早野 健太(慶應義塾大学)
タイトル: 種数1の正則なレフシェッツペンシルの分類
アブストラクト:
レフシェッツペンシルは偶数次元多様体からリーマン球面への、\((z_1,\ldots,z_n)\mapsto z_1^2+\cdots +z_n^2\) という座標表示を持つ特異点しか持たない写像で、元来代数多様体の位相的性質を調べるために導入された概念であるが、DonaldsonとGompfによりシンプレクティック構造との関係が明らかにされて以来、シンプレクティックトポロジーにおいても盛んに研究されている対象である。一方で4次元多様体上のレフシェッツペンシルの(定義域と値域の微分同相による)右左同値類は、その消滅サイクルを見ることにより曲面の写像類群の元の列で表すことができる。本講演ではファイバーとして現れる閉曲面の種数が1である、複素曲面上の正則なレフシェッツペンシルの分類に関する結果を紹介し、さらにその消滅サイクルの配置について論ずる。本講演で紹介する結果は浜田法行氏(マサチューセッツ大学)との共同研究に基づくものである。