イベント

偏微分方程式セミナー: 細胞選別の数理:走触性と走化性, 村川 秀樹 氏

2026年10月30日 開催

Time:16:30 – 17:30

Place:理学部 4 号館 4-501 (hybrid)

Organizer:喜多 航佑

Speaker:村川 秀樹 氏 (龍谷大学)

Title:細胞選別の数理:走触性と走化性

Abstract:細胞選別は、初めに混在していた細胞が空間的に再配置され、秩序ある細胞集団や組織構造を形成する現象である。この過程には、細胞間接着や拡散性の化学物質を介した情報伝達など、複数の機構が関与しうる。細胞同士の直接的な接触や細胞突起を介した周囲の感知に着目すると、有限の感知範囲内における細胞密度に応じて移動を記述する非局所細胞間接着モデルが考えられる。このモデルは、接触を介した細胞移動を走触性型のモデルとして捉えるものである。一方、走化性モデルは、拡散性化学物質の濃度勾配に応答した細胞移動を記述する。本講演では、非局所細胞間接着モデルとKeller–Segel型走化性モデルを取り上げ、異なる機構に基づく両モデルの間に成り立つ数理的関係について述べる。本講演は、石井宙志氏(北海道大学)、田中吉太郎氏(公立はこだて未来大学)との共同研究に基づく。時間が許せば、細胞間接着モデルのパターン形成解析に関する最近の成果についても紹介したい。