イベント

幾何構造と可積分系セミナー: 局所共形ケーラー可解多様体について (澤井洋)

2025年613日 開催

Time: 13:00–14:30

Place:Faculty of Science Building  #3, Room 204

Speaker:澤井洋(沼津工業高等専門学校)

Title:局所共形ケーラー可解多様体について

Abstract:    可解リー群が推移的に作用するコンパクト多様体を可解多様体という. 可解多様体はほとんどケーラー構造をもたないものの, ケーラー構造をもつための必要な条件を満たす例は複数ある. そこで, 可解多様体において, ケーラー構造を含む構造について考える. エルミート多様体において, リーマン計量を局所的に共形変換するとケーラー構造となるとき, これを局所共形ケーラー多様体という. 非ケーラー多様体の例として, Kodaira-Thurston 多様体や井上曲面が知られている. これらは局所共形ケーラー構造をもち, 可解多様体である. O-T 多様体といわれる可解多様体も局所共形ケーラー構造をもつ. ケーラー構造の場合と異なり, 複数の例が存在するものの, これくらいしか見つかっていない.

本講演では, 局所共形ケーラー可解多様体の基本 2 次形式について概説し,局所共形ケーラー構造をもつ可解多様体の構造定理への見通しを与える.
 

Organizer: 井ノ口順一、小林真平