イベント
Geometry Colloquium: グラフのGirthとマグニチュードホモロジー(浅尾泰彦)
2021年12月17日 開催
Time: 16:30 – 18:00
Place:理学部4号館4-501室 備考:対面形式で行う予定です。
Speaker:浅尾泰彦(福岡大学)
Title: グラフのGirthとマグニチュードホモロジー
Abstract:マグニチュード及びその圏化マグニチュードホモロジーは’00年代にLeinsterらによって提唱された、ホモロジー論の距離空間の圏における類似である。それらは通常の空間の場合に倣って素朴かつ自然に定義され、Mayer-Vietoris完全列やKuenneth公式などの非自明な位相空間類似的ふるまいをすることが示されている。特にグラフの圏への制限は新しい不変量として興味深い。本講演ではGirthと呼ばれる「グラフの最小閉路長」とマグニチュードホモロジーとの関係についての研究成果を発表する。主結果はGirthが大きいほどマグニチュードホモロジーの対角付近成分が0となることを主張し、どこまで0となるかの最良な評価を与えている。系として例えば、マグニチュードホモロジーが対角的であればグラフは森であるかもしくはGirthが4以下であることがわかる。証明には代数的モース理論を用いる。本研究は京都大学の平岡裕章氏と金澤秀氏との共同研究である。