Geometry Colloquium: 情報幾何における勾配流方程式とHamilton方程式（和田達明）

Time： 16:30 – 18:00

Place：理学部3号館3-204室

Speaker：和田達明（茨城大学）

Title：情報幾何における勾配流方程式とHamilton方程式

Abstract：情報幾何における勾配流方程式とHamilton方程式との“奇妙な？関係”に対する、幾何光学に基づく我々の最近の研究成果を紹介し、数理工学的な議論を行う。この研究は、情報幾何におけるポテンシャル関数に対する勾配流方程式を、異方性媒質中の光線の伝播を記述するHuygens方程式と見做すことで、Jacobi-Maupertuis変換を介して、勾配流をあるgeodesic Hamiltonianで生成される測地流と結びつけた。
セミナーでは、最初に上記の“奇妙な？関係”について述べ、Hamilton方程式や幾何光学の基礎事項について復習した後に、本論である勾配流と測地流との関係を説明する。

参考文献
1) T. Wada, A.M. Scarfone, H. Matsuzoe, Physica A 570 (2021) 125820
2) T. Wada, A.M. Scarfone, H. Matsuzoe, arXiv: 2105.12824