川﨑盛通 准教授
研究内容
シンプレクティック幾何学を専門としています。シンプレクティック幾何学は歴史的には解析力学のハミルトン系に由緒があり、近年は他の様々な分野との関係でも注目を浴びています。 私は特に、シンプレクティック多様体の変換群の一つであるハミルトン微分同相群の距離構造や群構造に関心があって研究しています。 また、その応用として可積分系のnon-displaceable fiberなども研究していますし、あるいはハミルトン微分同相群で用いた群論的な議論を他の変換群(接触微分同相群や微分同相群など)に適用することにも関心があります。
主要論文
- Relative quasimorphisms and stably unbounded norms on the group of symplectomorphisms of the Euclidean spaces, J. Symplectic Geom. 14 (2016), no. 1, 297–304.
- Rigid fibers of integrable systems on cotangent bundles(joint work with Ryuma Orita), J. Math. Soc. Japan 74 (2022), no. 3, 829–847.
- Ĝ-invariant quasimorphisms and symplectic geometry of surfaces (joint work with Mitsuaki Kimura), Israel J. Math. 247 (2022), no. 2, 845–871.
- Commuting symplectomorphisms on a surface and the flux homomorphism, online published in Geom. Funct. Anal.
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学生へのひとこと
「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが、数学の勉強もこの通りだと思います。 いわゆる「数学的センス」や「コスパの良い勉強法」といったものは存在するにしても、結局はどれだけの量をこなしたかが重要で、そのためには長時間数学について考えても苦にならないくらい数学が好きであることが一番です。