社会で活躍する卒業生北大理学部出身の有名人

お子さんから「理学部を卒業したら何 の仕事をするの?」と良く聞かれます。そんな時には卒業生が実際に就いている仕事を紹介することにしています。

ノーベル化学賞を受賞された鈴木章博士(化学科24期卒)、日本科学未来館館長・宇宙飛行士の毛利衛博士(化学科 40期卒)は有名なので、多くのお子さんが知っています。北大理学部の卒業生は、基礎科学の全分野でリーダー的な研究者がいます。ですが、やはりお子 さんにはピンとこないようです。でも、保護者の方が北大理学部卒と聞いてビックリされることはありますね。

南極探検家の菊池徹さん(故人・地質鉱物学科15期卒:現在の地球惑星科学科) は1956年の第1次南極地域観測隊の隊員に選抜されました。昭和基地の設営に参加し1957年には実際に越冬しています。1983年公開の映画「南極物語」 の主人公は菊地さんがモデルなので広 く知られています。やはりメディアの 力は偉大ですね。

お子さんは、身近にある家電品のメーカーや街で見かける看板で有名な会社に働いていると教えてあげると、がぜん興味を持つようです。

また、理学部の卒業生は文系でも活躍されています。推理小説研究家の山前譲さん(地球物理学科22期卒:現在の地球惑星科学科)は、江戸川乱歩氏などの著名推理作家の作品に解説を書いたり小説選集(アンソロジー)を編纂するなど文学の分野で有名です。

理学部を卒業した人が活躍している分野はものスゴーク幅広いのです。どのジャンルに進んでも、仕事を背後で支えている理論や技術に関する深い理解は社会の役にたっているのでしょう。

 

(文:北海道大学理学部同窓会 事務局長 竹田定好)


※タイトルの写真は山前譲さんが監修・解説した推理小説。北大の図書館にも収蔵されています。

理学部広報誌「Sci」第2号(2018年1月発行)掲載。>理学部 広報・刊行物

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