【地球惑星科学科】学生の期待に応えたい、 私たちの挑戦は続きます

栗谷 豪 教授(令和3年度 地球惑星科学科 教務委員)

新しい日常をつくる~ 学生の学びを守る理学の挑戦 ~
誰もが経験したことのないコロナ禍で、大学への入構規制も行われ、これまでの教育体系の変更を迫られた2 年間。学びの機会を確保するために、どのような取り組みを行い、またアフターコロナに向けてどのような新しい日常を作っていくのか。学びを止めない理学部各学科の挑戦を紹介します。

地球惑星科学科の特徴

地球惑星科学科は、宇宙、惑星、気象、海洋、地震、火山、鉱物、地球史、地球環境など、幅広い領域や自然現象を扱います。そのため、多彩な講義科目に加え、演習・実験・野外実習など実践的な科目が充実しているのが特徴です。さらに2年生対象の「地球惑星科学セミナー」では、グループで課題に取り組んだり、大滝や砂川へ一泊二日のオリエンテーションに行ったり、学生同士および学生と教員との親睦をはかっています。(コロナ禍では宿泊はせず、代わりにオンラインでのグループワークを実施しています。)

オンライン授業で学生の質問増加!

コロナ禍のオンライン授業では、学生の表情などの反応が分かりにくくなります。それまでの対面授業では教室全体を見渡して、例えばあまり納得していないような表情を浮かべる学生が目に入ったら、即座に丁寧に説明し直すなど臨機応変に対応していました。オンラインではそれができないのが難しいところです。一方で、これまでは気兼ねするのか授業中に手を挙げて質問する人はほとんどいませんでしたが、Zoomでは、チャットを通じた質問が増えました。教員がそれら質問に答えることで、双方向のコミュニケーションを活用した授業が可能になったのは良い点です。また講義前日までに授業資料を学内ウェブシステムに上げています。予習や復習に活用しやすいと学生から好評で、今後も積極的に活用したいと考えています。

フィールド実習・実験はやはり対面で

実習・実験は、受講生を複数のグループに分けるなど感染防止対策に細心の注意を払って、対面で実施しています。やはり実際に見て体験することが何より重要です。北海道はフィールド調査ができる現場が数多くあり大変恵まれた環境です。実際にろとう露頭(岩石・地層・鉱床などが地表に露出している部分)を歩き観察してほしいと考えていますので、野外実習に行く際は、バスを2台に増やし移動時の密を避ける対策をとっています。

学生の期待に応えたい

コロナ禍を機に、学生の考えや意思、希望、困っていることなどを確認するため、アンケート調査や直接話を聞く機会を増やしました。その結果、特に対面での演習や実習をとても楽しみにしている学生が予想以上に多いことが分かりました。その期待に応えられるように、授業をより魅力的なものにするにはどうしたらいいか、私たち教員は日々考えています。

また、学科に配属直後の2年生からは、友人関係を築きにくいと不安を聞きました。学生同士の人間的な繋がりを活性化するようなサポートや工夫が必要であると思っています。地球惑星科学科を目指すみなさんへ地球惑星科学科は、コロナ禍という未曽有の状況下においても、学びの機会の確保に向けて一丸となって対応できる素晴らしいチームです。今後も引き続きみなさんの期待に応えられるよう、教育研究環境を提供していきますので、ぜひ地球惑星科学科で一緒に学びましょう。


理学部広報誌「彩」第7号(2022年2月発行)掲載。>理学部 広報・刊行物

※肩書、所属は、広報誌発行当時のものです。

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