地球惑星科学部門
地球惑星科学部門は、3つの研究分野から成ります。地球惑星ダイナミクス分野では、地球深部の構造やダイナミクス、地震や火山活動、地殻変動、表層および地下水、そして大気海洋循環について、地球物理学的な手法を通じて研究し、地球惑星システム科学分野では、火山や化石、岩石・鉱物学、隕石の同位体、地球の生物圏—地圏の進化、プレートテクトニクスなどの研究を行います。また宇宙惑星科学分野では、地球や惑星大気のダイナミクスや、太陽系や惑星の進化について研究します。このように地球惑星科学部門における研究領域は、分子レベルから太陽系の規模にまで渡る広範な空間スケールを、また、ミリ秒から数10億年にまで渡る時間スケールを対象としています。
現在、人類が直面している地球規模の環境の変化に適切に対処するには、これら別々に発展してきた諸分野を現代的な形で統合し、より包括的に自然を理解することが必要です。本部門では、地球や惑星の構造や進化を様々な角度から研究し、また、現在と過去の多様な生物群について種の記載と進化の研究を担う研究を包括し、地球圏や生物圏を取り巻く環境においてのプロセスを研究する地球惑星科学の研究に取り組んでいます。
研究者一覧
宇宙惑星科学分野
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石渡 正樹教授ISHIWATARI Masaki
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倉本 圭教授KURAMOTO Kiyoshi地球はなぜハビタブル惑星なのか研究テーマ
地球および惑星の起源と進化、惑星表層環境、太陽系形成期の物質進化
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佐藤 光輝教授SATO Mitsuteru雷放電で地球や惑星の気象と大気変動を探る研究テーマ
・地球・惑星で発生する雷放電とそれに伴う高高度放電発光現象および高エネルギーガンマ線放射のメカニズム解明
・雷放電を用いたシビア気象の強度発達の直前予測 -
高橋 幸弘教授TAKAHASHI Yukihiro
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鎌田 俊一准教授KAMATA Shunichi惑星や衛星の中身と歴史を探る
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髙木 聖子講師TAKAGI Seiko地球と進化を別った惑星 -金星の謎に迫る-研究テーマ
金星雲に働く物理化学機構と大気動態の理解
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久保田 尚之特任准教授KUBOTA Hisayuki地球表面の気象現象を計測し、その変動を掴む研究テーマ
気象測器の観測による台風やモンスーンの解析
図書館などに埋もれた気象資料を復元した100年規模の気候変動解析 -
齊藤 大晶特任助教Saito Hiroaki地球惑星の過去・現在・未来を数値計算で読み解く研究テーマ
地球および惑星の起源と揮発成分の大気ー惑星内部分配
超低周波音の防災工学的応用
地球惑星ダイナミクス分野
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古屋 正人教授FURUYA Masato宇宙測地学による新しい地球惑星科学研究テーマ
先端的な宇宙測地学の手法で得られる「形」「重力」「回転」の観測データから、
従来の〇〇学の枠組みには留まらない新しい地球惑星科学を創成 -
稲津 將教授INATSU Masaru寒冷地気象学の新天地を拓く研究テーマ
国際社会で寒冷域気象学をリードし、その研究成果を社会に還元する。
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見延 庄士郎教授MINOBE Shoshiro海と空の鼓動を聞こう!研究テーマ
地球の気候を支配する大気と海洋について,「どのように」そして「なぜ」自然変動や人為起源の変化が生じ,両者が相互作用するのかについて,現象の新発見と仕組みの解明に挑戦します.
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吉澤 和範教授YOSHIZAWA Kazunori地震波を読み解き,地球の内部を探る研究テーマ
地震波形解析と地震波伝播理論に基づく地球内部の3次元イメージング手法の開発と応用.
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直井 誠准教授NAOI Makoto地震活動から震源の物理を探る研究テーマ
微小破壊・地震の測定と解析から震源の物理の解明を目指します。
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佐々木 克徳准教授SASAKI Yoshi Nori気候系における海洋の役割の解明研究テーマ
海洋循環の長期変動の理論的,数値的,統計的手法による解明
海洋の変動に伴う気候変動・地球環境変動の理解 -
佐藤 陽祐准教授SATO Yousuke数値シミュレーションを使って雲・雷・エアロゾルの挙動を理解する研究テーマ
数値シミュレーションを主に使った、雲、エアロゾル(大気中の微粒子)、雲とエアロゾルの相互作用、雷を対象とした研究。気象・気候シミュレーションを行うシミュレーションコード(数値モデル)の開発
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高田 陽一郎准教授TAKADA Youichiro大陸地殻の変形過程、地形形成論研究テーマ
宇宙測地学と数値シミュレーションを軸に、大陸地殻の変形から大地形の形成に至るプロセスを研究対象とする
地球惑星システム科学分野
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栗谷 豪教授KURITANI Takeshiマグマから地球内部のダイナミクスを解読する研究テーマ
マグマの生成・進化過程、地球内部の物質循環過程
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永井 隆哉教授NAGAI Takaya鉱物の結晶化学 面白そうならなんでも調べる研究テーマ
チタン酸・ケイ酸塩ペロブスカイトへの各種元素の固溶と結晶化学
含水鉱物の高圧高温下の挙動に及ぼす水素原子の振る舞い -
沢田 健教授SAWADA Ken有機分子化石から地球生命史を読み解く研究テーマ
堆積物や化石中のバイオマーカー、ケロジェンから古環境・古気候、古生態系を復元する
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山田 敏弘教授YAMADA Toshihiro面白さは化石を掘ってから考えよう!研究テーマ
化石(特に植物化石)が持つ生物学的な面白さを追求する
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圦本 尚義教授YURIMOTO Hisayoshi太陽系の起源に挑む研究テーマ
太陽系の起源と進化を宇宙物質の分析・解析から解明
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伊庭 靖弘准教授IBA Yasuhiro
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川野 潤准教授KAWANO Jun鉱物の成長メカニズムを原子レベルで理解する研究テーマ
鉱物(特に炭酸塩鉱物)の準安定形成メカニズムの理論的・実験的研究
鉱物の形成/溶解場のpH2次元イメージング -
川崎 教行准教授KAWASAKI Noriyuki太陽系の起源と進化研究テーマ
隕石の分析から,太陽系形成当時の環境や現象をひもとく努力をしています
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渡邊 剛講師WATANABE Tsuyoshiサンゴ礁に記録される地球環境変動研究テーマ
生物源炭酸塩が形成されるシステムと環境を理解する
生物源炭酸塩を用いて過去、現在、そして未来の地球環境変動を推定する
環境変化に対して生物がどのように適応/応答するか(したのか)考える -
馬上 謙一助教BAJO Ken-ichi希ガス同位体を用いた宇宙化学研究テーマ
希ガス同位体をトレーサーとして,地球外物質の起源推定や年代測定を行う.
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中村 英人助教NAKAMURA Hideto分子の目で地層の記憶を覗き込む研究テーマ
堆積物中の有機分子に着目して地球生命史・環境変動史を読み解く
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ピトン マリ助教PYTHON, Marie海洋の底に何があるのでしょうか?研究テーマ
フィールドとサンプルの観察や分析に用いて海洋リソスフェアの形成過程を明かす
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篠崎 彩子助教SHINOZAKI Ayako高温高圧実験から探る地球、惑星内部の軽元素研究テーマ
高温高圧実験を用いた沈み込み帯における炭素、窒素化合物の挙動の解明。氷天体内部における有機物の化学進化。リンと生命の起源。
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吉村 俊平助教YOSHIMURA Shumpei火山噴火の仕組みを解明する研究テーマ
マグマの発泡・脱ガス実験
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中川 光弘特任教授NAKAGAWA Mitsuhiro火山噴火は予測できるか研究テーマ
中長期火山活動予測手法の開発,超巨大噴火の準備過程と噴火プロセスの解明,火山災害の軽減