研究テーマ | 希ガス同位体をトレーサーとして,地球外物質の起源推定や年代測定を行う. |
研究分野 | 地球化学, 質量分析 |
キーワード | 希ガス, 質量分析, 局所同位体分析, 太陽風, サンプルリターン |
研究紹介
私は,太陽系の起源と 進化の解明を目指した研究を行っています.そのため,光学顕微鏡,電子顕微鏡,X線分光法,質量分析法などの手法を駆使して,地 球内外の物質を正確に分析し,解析しています.その結果,全く新しい惑星や太陽系の起源や生い立ちが詳しくわかって きました.また,地球内外物質からこれまで読み取られていなかった全く新しい情報を獲得するため,物質を解析する新 しい方法(分析法,解析装置,合成装置)の設計・開発も同時に行っています.また,これら一連の研究の中に,現在ま で認知されていない自然法則や現象が潜んでいて,それを発見できれば一層楽しいと考えています. 現在我々が使用している質量分析装置は非常に小さな領域(μmからnmスケール)の希ガス同位体を測定するためのス パッタ中性粒子質量分析装置(Sputtered Neutral Mass Spectrometer; SNMS)です.
代表的な研究業績
R. Okazaki, B. Marty, H. Busemann, K. Hashizume, J.D. Gilmour, A. Meshik, T. Yada, F. Kitajima, M.W. Broadley. D. Byrne, E. Furi, M.E.I. Riebe, D. Krietsch, C. Maden, A. Ishida, P. Clay, S.A Crowther, L. Fawcett, T. Lawton, O. Pravdivseva, Y.N. Miura, J. Park, K. Bajo, Y. Takano, K. Yamada, S. Kawagucci, Y. Matsui, Y. Yamamoto, K. Righter, S. Sakai, N. Iwata, N. Shirai, S. Sekimoto, M. Inagaki, M. Ebihara, R. Yokochi, K. Nishiizumi, K. Nagao, J.I. Lee, A. Kano, M.W. Caffee, R. Uemura et al. (2023) Noble gases and nitrogen in samples of asteroid Ryugu record its volatile sources and recent surface evolution. Science, 379, eabo0431.
K. Bajo, J. Aoki, M. Ishihara, S. Furuya, M. Nishimura, M. Yoshitake, and H. Yurimoto (2022) Development of electrostatic‐induced charge detector for multiturn time‐of‐flight mass spectrometer. Journal of Mass Spectrometry, 57, 11, e4892.
T. Usui, K. Bajo, W. Fujiya, Y. Furukawa, M. Koike, Y.N. Miura, H. Sugahara, S. Tachibana, Y. Takano and K. Kuramoto (2020) The Importance of Phobos Sample Return for Understanding the Mars-Moon System. Space Science Reviews, 216, 49.
K. Bajo, S. Itose, M. Matsuya, M. Ishihara, K. Uchino, M. Kudo, I. Sakaguchi, and H. Yurimoto (2016) High spatial resolution imaging of helium isotope by TOF-SNMS. Surface and Interface Analysis, 48, 1190-1193.
K. Bajo, C.T. Olinger, A.J.G. Jurewicz, D.S. Burnett, I. Sakaguchi, T.T. Suzuki, S. Itose, M. Ishihara, K. Uchino, R. Wieler and H. Yurimoto (2015) Depth profiling analysis of solar wind helium collected in diamond-like carbon film from Genesis. Geochemical Journal, 49, 559-566.
学位 | 博士(理学) |
自己紹介 | 埼玉出身です。これまで主に希ガス同位体を用いた研究に携わってきました。趣味はサイクリングで、週末は市外に出かけてリフレッシュしています。 |
学歴・職歴 | 2006年3月 東京理科大学理学部化学科 卒業 2008年3月 東京大学大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻 修了 2011年3月 東京大学大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻 学位取得 2011年4月 北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門 博士研究員 2013年6月 北海道大学創成研究機構 特任助教 2014年2月 北海道大学大学院理学研究院地球惑星科学部門 助教 |
所属学会 | 日本地球化学会, 日本質量分析学会, 国際隕石学会 |
居室 | 創成研究機構 02-321 |
備考 | なし |