【数学科】どんな状況でも学びを止めない、 そのための環境を整えています

栄 伸 一郎 教授(令和2年度 数学科 学科長)

新しい日常をつくる~ 学生の学びを守る理学の挑戦 ~
誰もが経験したことのないコロナ禍で、大学への入構規制も行われ、これまでの教育体系の変更を迫られた2 年間。学びの機会を確保するために、どのような取り組みを行い、またアフターコロナに向けてどのような新しい日常を作っていくのか。学びを止めない理学部各学科の挑戦を紹介します。

自主性に任せる

数学科は、学習に関して基本的に学生の自主性に任せています。もちろん授業はありますが、それ以外の時間は、図書館にこもって一人で勉強しても、グループでディスカッションしてもいいでしょう。授業をきっかけに独自のスタイルで深く学びを進めてもいいです。とにかく自分の勉強のスタイルを見つけてほしいので、学生の自主性を尊重しています。元来、数学科にはこのような文化があるので、コロナ禍の影響は他学科ほどはなく、あらかじめ教員が講義ノートや映像をアップロードして、学生が好きなときに好きなペースで視聴するオンデマンド方式はそれなりに好評でした。

数学科の特徴は演習にあり

数学科には演習という大事な時間があります。学生は黒板に解答を書きながら説明し、教員は論理的矛盾がないかチェックしながら、どこまで理解が進んでいるか確認します。3時間に及ぶ演習の後でも時間が許せばさらに延長戦の議論が続くこともあるという、学生と教員の真剣勝負の場です。

このように学生と教員がディスカッションをしながら進める演習は、コロナ禍で難しくなりました。少人数に限定して、感染防止対策をとりながら実施するなど苦労しました。

コロナ禍の制限レベルが下がっても、学生の希望に対応できるように、授業や演習は、対面・オンライン・オンデマンドを併用できるようにしています。また、これまで掲示板に貼っていた演習やセミナー情報などをすべて電子版にして、スマホなどからも確認できるようにした結果、コロナ禍前よりも学生に情報が届くようになったと感じています。

独特の試験も数学科ならでは

数学科の試験というのは知識を問う問題は少なく「証明しなさい」「手順を示して計算しなさい」といった問題が主なので、本当に理解していないと解けません。何かを調べてすぐに答えられるような問題は少ないです。そのためオンラインであっても割とスムーズに試験対応ができていたようです。

どんな状況でも学びを止めない

数学は紙と鉛筆があれば進められる独特の学問です。だからこそ、どんな状況でも学びは止まりません。私たち教員は自主性のある学生に、必要な情報を与え環境を維持できるようにすることが重要だと考えています。

そこでいくつかの自習室を開設しました。一部屋に1〜2名という人数での利用ですから、距離も十分とれますし、自習室からオンライン授業に参加することもできます。また防音室も作りました。学会やセミナーのオンライン発表や、就職活動時のオンライン面接にも対応できる環境となっています。

数学科を目指すみなさんへ

自分の好きなものを見つけてほしいです。オタクでいいのです。自分の好きなことにのめり込んでほしいし、誰に遠慮することなく、昼夜集中できるものを見つけてほしいと願っています。そしてそれをやり遂げる精神力をってください。


理学部広報誌「彩」第7号(2022年2月発行)掲載。>理学部 広報・刊行物

※肩書、所属は、広報誌発行当時のものです。

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