この学科を選んだ理由生物科学科(高分子機能学)

横井 康広さん(先端生体制御科学研究室(西村研)・大学院生命科学院 修士課程2年)

私は糖鎖という分子をターゲットとして研究を行っています。糖鎖というのは私たちの体の細胞の表面ですとか,タンパク質にくっついている分子の一つです。この糖鎖が様々な病気の発症につながっていることが知られているので,新しい薬の開発につながることが期待されています。糖鎖は非常に複雑な構造をしており,分かっていないことが数多くあるので,未知の領域にチャレンジしてみたいと思うところが研究の魅力です。

私は将来研究職としてはたらきたいと考えています。研究職というのはより深い専門性が求められる職業ですので,博士後期課程に進学して,より深い専門性を磨いていきたいと考えています。その先は,現在の研究をより発展させて新しい薬を開発することで,より多くの人々を救える研究をしていきたいと考えています。

大内 香予子さん(X線構造生物学研究室(姚研)・学部4年)

大学入学後,どの学科に進もうか考えた時に,高分子機能学のホームページを見ました。そこで学科を紹介する3分動画を見て,面白そうだと思ったことがきっかけで高分子機能学を選びました。

高分子機能学の講義・実習はどれも面白かったですが,生体高分子学実験が一番印象に残っています。生物科学科ですが,物理や化学分野の実験もすることがあり,授業も含めて物理・化学が生物の現象にどのように関わっているのかを学べたのが良かったと思います。

研究室では,バクテリアセルロース合成酵素というタンパク質の構造解析を目指して研究を行っています。バクテリアセルロースは人工血管ややけどの治療剤としても用いられています。私は合成酵素の構造を明らかにすることによって,合成のメカニズムを明らかにして,生合成の向上や人工合成の実現に貢献できたら良いなと思っています。

学科教員から

生物化学科(高分子機能学)学科長 門出健次教授

高分子機能学では化学,物理学,生物学の学問分野を融合した総合的な発想力・創造力を養成することを教育目標としています。そして,生命とはなにか?という問いに対して,学際領域からのアプローチで,生命を知ることを目指します。生命の知識を基礎にして生命や健康を支えることにどのように貢献できるか発想力を養成します。そして生命のすばらしいかたちやはたらきから新しい未来の科学技術の創造につなげられる教育を実践します。


理学部広報誌「Sci」第0号(2017年3月発行)掲載。>理学部 広報・刊行物

※肩書,所属,学年は発表当時のものです。

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