自分に素直に 人生の舵をとる

青山 悠さん(サントリーグローバルイノベーションセンター株式会社所属)

私は小さいころから、母親を「なぜ?」「どうして?」と質問攻めにして困らせるほど、知的好奇心の強い子どもでした。北海道大学の総合理系に入学し、2年次に学科移行する際は、先生がイキイキした目で楽しそうに研究内容を話していたこと、自然や生き物のなりたちに興味があったこと、 から生物科学科への進学を決めました。

個性的な仲間が勢ぞろいだった私の代は、実習で顕微鏡観察となると徹夜でレンズを覗いたり、臨海実習ではサンプリングに一生懸命になりすぎて海に落ちそうになったりと、話は尽きませんが、おかげで私も自分らしく振舞うことができ、思う存分に知的好奇心を満たすことができました。

4年次の研究室配属では、細胞内で起こっている事象のムダのなさや、そのエレガントさに惹かれ、メッセンジャーRNAの研究をしている千葉研究室(千葉由佳子教授)に所属しました。実験自体の楽しさに加え、自分の手で未知を明らかにしていく過程や、先生や研究室メンバーとのディスカッション、学会で得た新たな交流や気づき、 お茶部屋(休憩室)でのほっとするひと時など、時に悩み、時に喜びながら研究に打ち込むことができました。この経験を通じて、「未知を探ることの面白さ」と「他者と支え合いながら成長する喜び」を学びました。

大学院課程も終わりが近づいたとき、「もっと世の中と近いところで研究をしてみたい。人々の歓び にアプローチするにはどうしたらよいか?」という思いが芽生え、今の会社に就職しました。現在は、ビールやコーヒーなど弊社が提供する飲料を永く飲んでいただけるように、原材料の持続可能性に関する研究をしています。学生時代の研究分野を活かせる面もありますが、初めてのことも多く、毎日試行錯誤しながら挑戦しています。

現代社会はあまりにも情報が多いために取捨選択に迷ったり、他者の人生を垣間見ることで「自分はどうなりたいのか」と悩むことがあるかもしれません。私は、自分の気持ちに素直でいることが一番大切だと思います。ぜひ、「自分は何が好きなんだろう?」と問いかけてみてください。本を読んだり、友人や先生たちに意見を仰いだりして、様々な考えに触れるのもよいと思います。

好きなことに一直線になれる環境が、理学部にはあります。後悔のない選択をして、エキサイティングな大学生活を送れるように祈っています。

青山 悠さん
2020年 理学部生物科学科(生物学)卒業/2025年 生命科学院 博士後期課程修了。博士(生命科学)。現在、サントリーグローバルイノベーションセンター株式会社 研究部。札幌市出身。

理学部広報誌「彩」第13号(2026年2月発行)掲載。>理学部 広報・刊行物

※肩書、所属は、広報誌発行当時のものです。

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