理化学研究所(理研)光量子工学研究センター超高速分子計測研究チームの倉持光研究員(研究当時、現理研開拓研究本部田原分子分光研究室客員研究員)、開拓研究本部田原分子分光研究室の田原太平主任研究員(理研光量子工学研究センター超高速分子計測研究チームチームリーダー)、北海道大学大学院理学研究院量子化学研究室の堤拓朗アンビシャス特別助教(研究当時)、武次徹也教授らの共同研究グループは、光化学の分野で半世紀にわたって謎であった、光異性化の“ファントム状態”を観測し、その構造を明らかにすることに成功しました。
本研究成果は、分子の遷移状態での構造の解明や、それによって得られる反応経路の理解を通じて、化学反応の制御・効率化に貢献すると期待されます。
論文情報
<タイトル> Ultrafast Raman Observation of the Perpendicular Intermediate Phantom State of Stilbene Photoisomerization
<著者名> Hikaru Kuramochi, Takuro Tsutsumi, Kenichiro Saita, Zhengrong Wei, Masahisa Osawa, Pardeep Kumar, Li Liu, Satoshi Takeuchi, Tetsuya Taketsugu, Tahei Tahara
<雑誌> Nature Chemistry
<DOI> 10.1038/s41557-023-01397-6
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