行動神経生物学系の田中暢明准教授の研究室の卒業生の池田和明さん、片岡雅基さんらは、ショウジョウバエを用いて、視覚系の神経活動が細胞外の電気的な活動を介して嗅神経の発火頻度を変化させることを論文として発表しました。現在の神経科学では、神経細胞はシナプスを介して互いにコミュニケーションするという考えが一般的なのに対して、今回の研究成果は神経細胞間のコミュニケーションにおける細胞外電場の重要性を示唆する報告となっています。なお、論文はJournal of Neuroscience誌に掲載され、This week in the Journalのコーナーでも詳しく紹介されました。
(https://www.jneurosci.org/content/42/46/8595)
筆頭著者の池田さんによる解説はこちら。
発表論文:
Kazuaki Ikeda, Masaki Kataoka and Nobuaki K. Tanaka. (2022) Nonsynaptic Transmission Mediates Light Context-Dependent Odor Responses in Drosophila melanogaster. Journal of Neuroscience 42:8621-8628. (DOI: https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.1106-22.2022)