理学部そして6つある学科の魅力、学習の進め方、卒業後の進路、大学院への進学についてなど、理学部に寄せられた様々な質問にお答えします。
下のボタンをクリックすると、理学部と各学科のへの個別のQ&Aにジャンプします。
理学部数学科物理学科化学科生物科学科(生物学)生物科学科(高分子機能学)地球惑星科学科
理学部に関する質問
理学部全般について
Q1:文系的なアプローチ(理系的でない)を行っている学部・学科はありますか?NEW
A1:※学科からの個別回答
数学科
数学は簡単な公理から出発し、数学的に正しい論理によって証明された定理・命題・補題から成る理論体系です。「文系的」または「理系的」と捉えるかはみなさん次第です。
生物科学科(高分子機能学)
社会科学的なアプローチを研究手法とする研究は行っていませんが、地域の健康を対象とするなど社会課題を扱う研究を行う研究室はあります。
地球惑星科学科
自然現象を理解する上で、古文書で過去の自然災害の記録を調べるといった、文系的な手法を一部取り入れている研究はありますが、文系的なアプローチのみで成立する研究は行っていません。
Q2:統計学を履修していません。理学部に入るとついていけないなど、不都合なことがありますか?NEW
A2:※学科からの個別回答
数学科
数学科のほかの科目を履修するうえでとりわけ不都合なことはありません。数学科では教職必須科目(教員免許状取得に必要な科目)として「確率・統計入門」が開講され、そこで基礎理論を学ぶことができます。数学の基礎を固めたうえで学ぶことができる「統計学」も開講されています。
生物科学科(生物学)
不都合になる可能性がありますが、本人の努力次第で可能性は広がり、望む結果を得られると思います。
生物科学科(高分子機能学)
講義や実習を通して、統計学を学ぶ機会がありますので、不都合はありません。高分子機能学では2年生の春タームに「生物系の統計学」という講義を開講しています。これから本格的に生命科学実験を行い、様々なデータを取得して、その意味を適切に考察していくためには、データの正しい取り扱い方が重要になります。そのため、学科移行後の早い時期に、統計学の知識を身につけ、自身の研究に活かせるように、この講義の履修をお勧めします。また講義に加えて、学生実験においても、実際に各自が取得したデータを、統計的に処理する方法を実習を通して学びます。
地球惑星科学科
1年次での履修が必須というわけではありませんが、データを取り扱う多くの研究で必要となりますので、理学部への進学後に習得しておくことをお勧めします。
Q3:脳科学を学びたいです。何学部がおすすめですか?NEW
A3 : 学部・学科選択に関しては高等教育推進機構2階のラーニングサポート室で相談することができます。また、アカデミックマップは、関心がある研究分野がどの学部・学科に関連しているかを調べるのにも役立ちますので、ぜひ活用してください。
なお、北海道大学では所属学部以外の科目の履修が可能ですので、進級後も所属学部・学科等の専門分野の学修を深めながら、幅広い分野を学ぶことができます。
Q4:学年・学期ごとの細かい時間割を教えてください。
A4 : 理学部の時間割はELMS授業支援システム(Moodle)上に掲載しています。(学内の全学生が閲覧可能です。)
Q5:他学部からの転部について教えて下さい。
A5 : 例年6月初旬~中旬に理学部 入試情報・資料請求ページに掲載されます。ただし、転部試験は実施されない場合もあります。
Q6:希望通りの学科に入れないことはありますか?
A6 : 総合入試入学者の移行先は、移行点等により決定しますので、希望どおりの学科に分属されない場合もあります。 過去のデータを含む学部移行に関する情報は、高等教育推進機構2階のラーニング・サポート室で確認することができます。
Q7:学科に進んでからも他学科の講義を履修できるとのことですが、具体的にどのような科目がありますか?
A7:理学部の学生便覧で各学科の開講科目を確認できます。学生便覧はELMS授業支援システム(Moodle)上に掲載しています。(学内の全学生が閲覧可能です。)
もしくは、シラバス検索で科目を検索してみてください。
※以下、学科からの個別回答
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学では6単位まで他学部・他学科の単位を卒業単位とすることができます。目的とする講義についてはあらかじめ履修の許可を取る必要があるものがありますので、それぞれの講義の履修条件を自身で確認し、手続きを進めてください。
※上記学科以外でも、各学科で定める上限単位数まで、他学部・他学科の科目を卒業要件単位数に含めることが可能です。詳しくは学生便覧でご確認ください。
Q8:幅広く分野横断的に学びたいです。特定の希望専攻がない場合の学部学科の選択基準を教えてください。
A8:学部・学科選択に関しては高等教育推進機構2階のラーニングサポート室で相談することができます。また、アカデミックマップは、関心がある研究分野がどの学部・学科に関連しているかを調べるのにも役立ちますので、ぜひ活用してください。
なお、北海道大学では所属学部以外の科目の履修が可能ですので、進級後も所属学部・学科等の専門分野の学修を深めながら、幅広い分野を学ぶことができます。
※以下、学科からの個別回答
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学では、生物・物理・化学のスタンダードな教科書を均一に学んだ後、それぞれの専門性を有する研究室に配属するカリキュラムを用意しています。詳しくは学科ホームページを確認してください。
Q9:経済学などの文系の学問も学びたいのですが、理学部に在籍しながらそのような授業を受講することは可能でしょうか?
A9:他学部で開講する科目を履修することは可能です。なお、他学部生が履修できない科目もありますので、履修登録の前にシラバス検索をご確認ください。
※以下、学科からの個別回答
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学では6単位まで他学部・他学科の単位を卒業単位とすることができます。目的とする講義についてはあらかじめ履修の許可を取る必要があるものがありますので、それぞれの講義の履修条件を自身で確認し、手続きを進めてください。
Q10:総合理系の倍率はどれくらいですか?
A10:倍率については公開していませんが、前年度の学部移行に関するデータはELMSのWeb履修登録システムにある「お知らせ」で公表しています。(学内限定)
研究・実験・レポートについて
Q1:毎回の講義でレポート提出があると聞きました。レポート課題の量や難易度を教えてください。NEW
A1:※学科からの個別回答
化学科
2年生の第2学期から3年生の第2学期にかけては、午後の授業が実験となるため、毎週または隔週でレポート提出があります。実験内容を理解していれば、文章力にもよりますが、無理なく取り組めると思います。座学でレポート提出を毎回課す講義はありません。
生物科学科(生物学)
努力をすれば問題なく取り組め、より深い理解を得られるはずです。レポートを実施しない講義もあります。
生物科学科(高分子機能学)
その日に学んだことを確実に身につけて貰うために、各回の講義後に、レポート課題を出題してもらうようにしています。各講義を注意深く受講し、レポート課題も継続的に提出していれば、知識を確実に身につけられるという意味で、やりがいを感じて貰えると思います。
Q2:各学科で、レポートなどの課題は毎週どれくらい出ますか?
A2:※学科からの個別回答
化学科
化学科のカリキュラムを参考にしてください。
基本的には1つの実験・実習について2-3回レポートを書くことになりますので、ひと月あたりおよそ2-3回のレポート提出があります。
生物科学科(生物学)
学期末になると多くなり、週に3つ以上のレポートが重なることがあります。年間を通すと週に1つほどになります。
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学が開講する講義では「毎回レポート」制を取り入れており、講義1回ごとにレポート課題を出題しています。レポートが多い分、実力がつきます。なお、レポートにかける学習時間の詳細はシラバスで確認してください。高分子機能学では4学期制を採用していますので、各学期に履修する講義数は2学期制の半分です。少数の講義を集中して受講することで、学力を効率よく高めることができます。また、学生実験にもレポートがあります。1つのテーマの実験が終わるごとにレポート提出があります。
Q3:研究室配属後、泊まり込みで研究することはあるのでしょうか?
A3:※学科からの個別回答
生物科学科(生物学)
学生が泊まり込みで研究を行う研究室はありません。事故などの不測の事態に備え、実験は基本的に日中に行います。また、研究発表などの準備も同様です。特に現在は新型コロナウィルスの影響により、研究室への滞在時間は必要最低限とされており、計画的な研究活動が求められています。
生物科学科(高分子機能学)
研究を行う時間帯や長さは、その研究に依存しますが、理学部では泊まり込みで実験することは原則認めていません。
Q4:実験がとても苦手です。化学科や物理学科に入ってもやっていけるでしょうか?
A4:※学科からの個別回答
物理学科
物理学科では3年次に必修科目「物理学実験Ⅰ〜Ⅳ」がありますが、興味を持って向き合えば苦手意識を克服して履修することができると思います。
化学科
実験が苦手というのは、手先が不器用ということでしょうか? 化学科の卒業生には不器用な人も多くいたと思われますが、それが原因で実験の単位が取得できなかった例は皆無です。学生実験を失敗した場合も、再実験できる対応をしていますから心配はいりません。また、卒業研究では、計算化学や理論化学など実験を行わない分野の研究室を選ぶことも可能です。
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学には、実験ではなく、数理科学的な手法で、生命現象を解明している「数理生物学研究室」があります。例えば、ヒトの腸内には、多種多様な細菌が生息していて、その割合や量の変化が、ヒトの健康に大きく影響することが知られていますが、その「原因」と「結果」の関係は、考察しないといけない事柄が多すぎるために、十分には解明されていません。こういった複雑な現象の実験データを共同研究先の研究者から取得し、膨大なデータの中に隠されている因果関係などを、数理科学的手法やデータ解析によって明らかにすることを目指しています。興味があれば、数理生物学研究室のホームページをご覧ください。
Q5:学部生のうちにiPS細胞の研究はできますか?
A5:※学科からの個別回答
生物科学科(高分子機能学)
環境はありますが、希望通り取り扱える約束はできません。高分子機能学では、学部3年生の後半から各研究室に所属して研究活動を始めることができます。この研究室配属ですが、現在は学生の希望配属先を通算GPA順で決定しています。そのため、iPS細胞を扱っている研究室は複数ありますが、その研究室に所属できるかどうかは先述のとおりであり、さらに、所属できた場合もiPSを扱うテーマを担当するかどうかは各研究室の方針によります。一方で、iPS細胞に限らず、細胞を扱っている研究室は多くあり、かつ、それぞれが大変魅力的な研究を展開しています。これから色々な知識を蓄えて、それぞれの研究の楽しさや意義を理解できるようになれば、きっと充実した学部生活を送れると思います。
研究室見学・インターシップについて
Q1:研究室見学に行きたいのですが、アポイントメントはどのように取ればよいですか?
A1 : 当該研究室の教員にメールでお問い合わせください。メールアドレスは各学科または各研究室ウェブサイトをご覧ください。
【各学科の教員・研究室一覧ページ】
- 数学科:https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/math/researcher
- 物理学科:http://phys.sci.hokudai.ac.jp/jp/laboratory/index.html
- 化学科:https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/chem/teacher
- 生物科学科(生物学):https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/bio/teacher
- 生物科学科(高分子機能学):https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf/lab
- 地球惑星科学科:https://www.sci.hokudai.ac.jp/eps/teacher/
※生物科学科(高分子機能学)では、後期に1日1研究室の形で研究室見学会を開催する予定です。開催要領は決まり次第、学科ウェブサイトやELMSメールでご案内します。
Q2:研究室へのインターンシップについて、詳細を教えてください。
A2:※学科からの個別回答
化学科
8月下旬から9月上旬に理学部化学科サマーインターンシップを行います。対象者は、北海道大学理学部化学科1年生(およびその友人で北海道大学1年生)、化学・化学実験に関心があり、研究室での実習に対して真摯に積極的に取り組む意欲のある方、または各研究室のルールを遵守できる方です。「研究室見学のみ」のコースと「研究室見学+体験実験」のコースの2種類を準備しています。期間は、研究室見学のみの場合は1日、研究室見学+体験実験の場合は2日間です。質問のある方は、化学部門支援室(chemjimu@sci.hokudai.ac.jp)までご連絡ください。
生物科学科(生物学)
研究室へのインターンシップの制度はありません。各研究室の教員に、研究体験などができるかを確認してください。教員の連絡先は生物学HPの教員紹介ページに掲載しています。
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学に所属する2、3年生を対象とした「ラボ体験」プログラムを用意しています。ラボ体験では、希望する研究室に一定期間滞在し、研究やゼミなどの研究室活動を体験します。滞在期間や体験内容は、受け入れ担当教員と相談して決めます。将来研究者を目指し博士課程への進学に興味がある学生達に、早期に研究活動を体験して、高い意識を持って学部時代を過ごしてもらうことを狙いとしています。
理学部・専門分野について
Q1:北海道大学理学部(もしくは学科別)の、他大学とは違う強みや特徴を教えてください。NEW
A1:※学科からの個別回答
数学科
多くの大学の数学科では、代数学・幾何学・解析学の三本柱が標準的です。しかし北大数学には、他大学にない「数理科学」が存在します。そこでは、日常の現象や応用技術のための基礎づけを「数学的に厳密に」研究しています。数学は好きだけれど、世の中でどんな風に役に立っているのかに興味がある、という方にお勧めです。
物理学科
素粒子、原子核、宇宙、観測天文、物性といった多様な分野があるため、各々の興味に合わせた研究を行える点が特徴的です。各研究室で行っている研究トピックについては、物理学科ホームページ(https://phys2.sci.hokudai.ac.jp/)をご参照ください。
化学科
有機化学、無機化学、物理化学から生物化学まで、化学に関して幅広く学べます。また、コンピュータを用いた理論計算によって化学反応を理解・予測する研究室が複数あるのが他大学にはない特徴です。
Q2:工学部と重なる分野はありますか?NEW
A2:※学科からの個別回答
物理学科
物性分野では、工学部と重なる分野で研究を行っている研究室もあります。理学部ではより基礎学理の立場から、現代社会および近未来のテクノロジーを支える研究を行っています。詳しくは物理学科ホームページ(https://phys2.sci.hokudai.ac.jp/)をご参照ください。
Q3:有機化合物に興味があり、また製薬会社への就職にも興味があります。向いている学科を教えて下さい。NEW
A3:※学科からの個別回答
化学科
有機化学系、生物科学系の研究室から、多数の卒業生が製薬会社に就職しています。また、量子化学・理論化学系の研究室も有機化合物の反応に関する研究を行っています。
生物科学科(高分子機能学)
有機化学を専門とする研究室があり、自身で作製した化合物を、生命現象の解明や薬剤として応用するための研究を行っています。また、有機化学に関する講義や演習も多く開講しており、有機合成を行う実習もあります。生命科学の研究には、様々な知識が必要です。そのため、高分子機能学では、生物系の講義・実習に加え、有機化学や物理化学、生命情報科学の講義・実習も豊富に開講しています。また、多くの卒業生が製薬会社へ就職しています。
Q4:薬学部を目指しています。一方で理学部のホームページで薬学関係の研究も行えることを知りました。具体的に教えてください。さらに、薬物送達システムの技術に興味があるのですが、そのような研究室が理学部にありますか?NEW
A4:※学科からの個別回答
化学科
有機化学系の研究室で薬物として利用される化合物の合成に関する研究が行われています。また、生物化学系の研究室において、細胞のがん化を抑制するタンパク質の機能解明研究や、生体内シグナル伝達に関与する酵素の機能解明を元にした、抗がん剤の開発を行っています。薬物送達システムに関する研究を行っている研究室はありません。
生物科学科(高分子機能学)
医薬品開発や疾患のメカニズム解明、疾患の治療法開発を目指している研究室が多くあります。例えば、変異の速いRNA型ウィルスに対応できる中和抗体の開発や、細胞表面の糖鎖に注目した薬物送達システムの開発、脂質代謝異常を改善するための酵素阻害薬の開発、細胞の癌化メカニズム解明や、癌細胞の転移メカニズムの解明、腸内細菌叢の破綻が各種疾患を引き起こすメカニズム解明やそれらの治療法の開発、アレルギーの原因物質同定と治療法の開発、さらには、人工軟骨や人工筋肉などの生体代替材料の開発などです。高分子機能学は理学部の学科ではありますが、医薬品開発などの応用研究も盛んに行っていることが特徴の一つとなっています。そのため、製薬会社等へ就職する卒業生も多くなっています。
Q5:生命現象(なぜ感情や意識が生じるのか、なぜ老化が起こるのかなど)に興味があります。どの学科で学べますか?NEW
A5:※学科からの個別回答
生物科学科(生物学)
感情や意識について学ぶことができます。老化については研究を行っている研究室はありません。教科書レベルでは学ぶことができます。
Q6:理学部での学びは社会で役に立ちますか?
A6 : 人類が理解した自然の真理は、今すぐ役立つかどうかは別にしても、必ず実社会で役に立つ日が来るはずです。今話題の量子コンピュータも、基礎となる量子力学の誕生から100年以上が経過しています。もちろん、応用の可能性を考えて研究するのも楽しいものです。理学部で学び、研究をする中で新たな発見があると、それまでの知識体系に新たな一段を積み上げることとなります。それが人類の共通財産となり、社会への貢献となります。
Q7:興味のある分野を見つけられず、卒業までひとつの専門分野と関わっていく自信がないです。
A7 : 今から将来を意識していて素晴らしいです。総合入試で入学した1年生は学部・学科をこれから選ぶので、専門分野の見つけ方に悩むことは、実は誰もが通る道です。自分の興味ある分野を見つけるのに決まった方法はありません。しかし、講義をただ聞いているだけでは興味あることを見つけることはできません。例えば、日々の学びや経験から気付いたことや不思議に思ったことをいくつか選び、それらについて、文献やウェブなどを利用して、自分から理解を深めてみましょう。最初の印象とは違った世界が見えてくるかもしれません。また、現在のコロナ禍にあってはなかなか難しいですが、今回のイベントに限らず、色々な機会を見つけて、教員や学生同士の意見を聞いてみると参考になるでしょう。理学部では、今後もサイエンスグローブなどの企画で意見交換の機会を提供していく予定です。積極的に活用してください。
※以下、学科からの個別回答
化学科
実験、実習で行っている操作や観察が楽しいと感じたら、その感性を信じて専門分野を選んでみるのもよいと思います。化学科では豊富な実験、実習を受講してもらいます。実際に自分の手を動かすことで興味が出てくることも多くあるので、検討してみてください。行っている研究は、エネルギー、環境、医療、製薬、食料生産など、幅広い社会の根幹に関わる分野に関連するので、ぜひ、楽しく悩んでみて下さい。化学科の先輩である日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんも、学部生のときには何を専門にするかは決めていなかった、とお話ししていました。知識を得ながら一生懸命努力することで、見えてくるものは必ずあります。
生物科学科(生物学)
同じように悩んでいる学生は多いと思います。まだ見つからないのなら、広く興味を持って、多くを学ぶ努力を続けてください。勉強が嫌いでないのなら、どの学部・学科に進んでも面白いことがあるはずなので、興味を持って取り組めることがあると思います。深く学んで面白さに気がつくこともよくあることです。無理にはじめから狭い分野に目標を決めることはありません。
Q8:生命の謎を解明するために具体的にはどのようなことをしていますか?研究を続けることで、生命は化学的に解明できるのでしょうか。
A8:※学科からの個別回答
生物科学科(生物学)
各研究室で日々取り組まれている研究テーマは、全て何らかの形で「生命の謎を解明する」ことにつながります。様々な観点から「生命の謎を解明」しようとしているのが生物科学科(生物学)の特徴です。また、二つ目の質問は、「化学的」が「科学的」の誤変換でないことを前提としてお答えします。複雑で抽象的な事象や概念を基本的な要素から説明しようとする立場や考え方を、還元主義と呼びます。還元主義的な研究手法は、特定の現象の解明については非常に強い力を発揮します。しかし一方で、生命現象の解明には、還元主義的な手法が必ずしも万能ではないことが広く認識されています。生命体を構成しているのはアミノ酸・核酸・脂質といった化学物質であり、生命現象はそれらの分子間の化学反応に過ぎず、したがって「生命は化学的に解明」できるかもしれません。しかし、例えば生命現象のひとつであるヒトの脳の高次機能について考えてみると、このレベルの現象をすべて化学反応で説明するのは難しいことがわかると思います。
生物科学科(高分子機能学)
学科の教育目標に沿った多様な生命科学分野の教員が在籍しており、それぞれが興味を持つ多様な「生命の謎」の解明に取り組んでいます。例えば、タンパク質個々が働く仕組みや、細胞が分裂する仕組み、ウィルスが細胞に感染する仕組み、細胞集団が組織を作る仕組み、癌細胞が転移する仕組み、ある種の病気が発症する仕組み、さらには、生命の仕組みを真似た材料開発など、「生命を知る・生命を支える・生命を模倣する」実験研究を行なっています。「生命を化学的に解明する」という表現は幅が広いので、回答が難しい質問ですが、研究を続けることで、「生命の謎」の一端を明らかにすることは可能です。「生命を化学的に解明する」とは具体的にどういうことなのか、これ自体がノーベル賞級の大きな研究テーマにもつながると思います。あなた自身がこの謎に取り組んでみてはどうでしょうか?
Q9:複数学科で協力して研究することはありますか?
A9 : ※学科からの個別回答
化学科
研究プロジェクトを複数の学部・学科と協力して行うことがあります。また、共同研究では、教員や研究室単位で連携することが多いです。化学科内や、理学部の学科間で共同することもあります。化学科で代表的なプロジェクトとしては、理・工・医・薬・情報などが連携したWPI-ICReDD(https://www.icredd.hokudai.ac.jp/ja)やフォトエキサイトニクスプロジェクトがあります。
生物科学科(生物学)
学科が違ったとしても、学生は他学科の教員に自らの研究に関するアドバイスを受けに行くことがあります。生物学専修でも他学科の学生に協力して研究をしています。
生物科学科(高分子機能学)
理学部内だけでなく、他学部や、他大学、企業、海外研究機関にまたがり、専門の知識を結集して共同研究を行うことがあります。研究室に配属後は、そのような共同研究の最前線で活躍する機会が多くなります。これは、とても刺激的な経験であり、同時に責任感が養われますので、人間的な成長にもつながります。
Q10:工学部との違いや、他学部との連携などにはどのようなものがありますか?
A10 : ※学科からの個別回答
物理学科
工学部の応用物理工学コースや地球惑星科学科の宇宙・惑星グループとは、合同のセミナーや共同研究等で連携しています。
化学科
理学部化学科と工学部応用化学科で学ぶ内容はほとんど同じです。大きく違う点は、化学科では量子化学を体系的に、応用化学科では化学工学を学ぶことでしょうか。何か新しい現象を見つけたときに「何故だろう」と考えるか(化学科)、「何に使えるか」と考えるか(応用化学科)の方向性の違いはあります。ただし、研究をする上で一方だけ考えればよいということはありません。実際、化学科と応用化学科は大学院では総合化学院という同じ組織に進学することになります。
生物科学科(生物学)
工学部にも理学部と同様に遺伝子解析を行なっている研究室があります。工学部では、遺伝情報の解析を人間生活に役立つように応用していくことを目指しています。野生動物の遺伝解析の共同研究や、互いの学部が所有していない解析機械の使用などで他学部と協力することがあります 。
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学では、生命科学の基礎研究を重視しながら、将来的に医療や材料、環境分野などで役立たせることを目指した研究が多く行われています。工学部では、比較的早期に社会で役立つ研究が多く行われているのと比べると、高分子機能学では、より基礎に近いことを研究しています。理学部と工学部に対して持つ一般的なイメージのちょうど中間に位置するのが高分子機能学です。
研究室レベルでは、薬学部、医学部、農学部、工学部、附置研究所などの研究室と共同で、薬剤開発、ウイルス感染機構、癌治療、人工関節、蛋白質工学、家畜の健康維持、新素材開発など、実に様々な研究を活発に行なっています 。
Q11:生化学全般に興味があり、特に環境応答と遺伝子情報の分野に興味があります。この分野を広く学ぶことが出来るのはどの学科ですか?
A11 : ※学科からの個別回答
化学科
化学科には2つの生化学系の研究室と、協力講座として遺伝子病制御研究所に分子生体防御分野と発生生理学分野の2つの研究室があります。合計4研究室ありますので、ある程度広い選択肢が用意されています。それぞれの研究内容は各研究室のHPを参照してください。
化学科研究室一覧:https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/chem/teacher
生物科学科(生物学)
生物科学科(生物学)に専門としている先生がいます。生物学HPで確認してください。
生物科学科(高分子機能学)
生物の多くは、光を情報源やエネルギー源として利用するためのタンパク質を持っています。このタンパク質の仕組みを調べている研究室があります。また、病気の発症やウイルス感染への細胞応答は、生物が示す一種の環境応答とみなすことができます。それらの詳細を調べて、将来的に医療に役立てるための研究も行われています。遺伝子情報の解析は最近の生命科学での重要なトピックスであり、高分子機能学専修でも基礎から広く学ぶことができます。たとえば、大規模な遺伝子情報を扱うために必要な、コンピューターを使った解析であるバイオインフォマティクスや数理生物学を深く学ぶことができます。また、応用分野として、次世代シーケンサーによる遺伝子情報を元にした腸内細菌叢の網羅解析や、新規遺伝子の探索などをテーマにしている研究室もあります。膨大な遺伝子情報から生み出されるタンパク質、糖鎖、さらにそれらの細胞内での働きの解析など、幅広い研究を展開する基礎として、遺伝子情報の理解は極めて重要です。
Q12:数理生物学に興味があります。それが学べるのは数学科なのか、生物科学科(生物学)なのか、生物科学科(高分子機能学)なのか、教えてください。
A12:※学科からの個別回答
数学科
もし興味の軸が生物学にあるならば、生物科学科(高分子機能学)の数理生物学研究室を目指し、数学の専門的内容は必要に応じて数学科科目を他学科履修するのも1つの方法です。数学科でも幅広い分野における数理モデリングとその解析や数値シミュレーション方法について学ぶことができます。
生物科学科(生物学)
残念ながら、生物科学科(生物学)には、数理生物学を専門にしている教員はいません。
生物科学科(高分子機能学)
高分子機能学には、ズバリ「数理生物学研究室」があり、数学を用いて、生命現象の原理を理解し応用する研究が行われています。研究室のホームページをご参照ください。またメールで研究室見学を申し込むこともできます。
Q13:宇宙について学びたいのですが、物理学科に進んで宇宙物理学を学ぶか、地球惑星科学科に進むか迷っています。この2つの学科の違いを教えてください。
A13:2年次、 3年次の専門授業に関しては、物理学科生でも地球惑星学科生でも、両学科の宇宙関係の授業を履修することは可能です (ただし、必修授業がある場合には履修できない科目もあります)。4年次に所属する研究室に関しては、物理学科には宇宙の進化や銀河などを研究する研究室があり、地球惑星科学科には惑星を研究する研究室があります。
※以下、学科からの個別回答
物理学科
物理学科では銀河の形成や進化、星間物質と星生成などについてシミュレーションを用いた理論的研究や、電波望遠鏡や光学望遠鏡を利用した観測的研究、また、宇宙論や星の内部の原子核理論等の研究をしています。2、3年次は、物理学の様々な分野に共通する物理学全般にわたって勉強します。
地球惑星科学科
地球惑星科学科では主に太陽系内の天体の研究をしています。附属天文台のピリカ望遠鏡やJAXAの惑星探査ミッションで自ら開発・搭載したカメラを用いた観測的研究、惑星形成や進化を含む惑星内部や大気の理論的研究、探査機はやぶさで得た小惑星の試料解析、実験的な宇宙化学研究などを行なっています。さらに宇宙利用という点では、衛星データによる宇宙測地学や、超小型衛星や搭載観測機器の開発とそれを用いた地球の大気現象や環境の研究などを行なっています。
Q14:物理が大好きで物理を専門に勉強したいのですが、将来は地球環境問題などの研究職に就きたいと考えています。どの学科が良いですか?
A14 : ※ 学科からの個別回答
物理学科
卒業生の進路は多様で、気象庁などに就職する学生もいます。どういう視点から地球環境問題にアプローチしたいかで選択する学科は変わります。教員に質問してみてください。
地球惑星科学科
「地球環境問題などの研究職」を目指すなら、地球惑星科学科関係では、理学部8号館の地球惑星ダイナミクス分野や環境科学院に、まさにその目指している分野の教員が多数います。しかし、地球環境問題と言っても研究範囲は多岐にわたるので、各教員のホームページなどを確認してください。
Q15:抗老医学やアンチエイジングの研究をしたいのですが、どの学部が最も適しているでしょうか?
A15 : 一般的には医学・薬学系の学部と思われる方が多いと思いますが、抗老医学やアンチエイジングの基礎となる研究は、実は理学部でも行われています。
※以下、学科からの個別回答
化学科
一般的に使われる「アンチエイジング」についての研究には色々な側面があります。遺伝子変異や細胞老化についての研究、酸化ストレスや代謝についての研究、エピジェネティックな遺伝子制御についての研究、免疫機能についての研究、など様々です。化学科でも生命科学関連研究室では、これらに関連する研究を進めているところもあります。
Q16:化粧品類の研究をしている学科はありますか?
A16 : ひとくくりに「化粧品類の研究」といっても、化粧品の素材から、化粧品が肌に及ぼす影響まで、研究の対象はかなり幅が広いのではないでしょうか。「化粧品そのもの」についての研究は多くありませんが、化粧品につながる研究は、理学部の様々な学科で行われています。
※以下、学科からの個別回答
数学科
皮膚科学と数理科学の接点の研究をしている研究者がいます。数学科ホームページやELMS「北海道大学の数学(学内用)」、あるいは、日本数学会の市民講演会のページをご覧ください。
化学科
将来化粧品に関わる研究にたずさわる力をつけるには、化粧品に含まれる成分の分子を理解し、合成する有機化学的知識、効能を評価する生物化学的知識、物性を評価する物理化学的知識などが総合的に必要とされます。化学科では、これらすべてを高いレベルで学ぶことができます。
Q17:核融合反応に興味があるのですが、どの学科で勉強できますか?
A17 : ※学科からの個別回答
物理学科
原子核理論研究室では核反応について理論的な研究を行っています。ぜひ、研究室の先生に直接コンタクトを取ることをお勧めします。詳しく教えてもらえます。
化学科
化学科には核融合反応に関連する勉強はカリキュラムにありません。ただし、将来の核融合反応に必要な物質や反応炉を構成する新しい材料について考える研究を計算科学と実験化学の融合によって挑戦することはできるかもしれません。
1年生の講義について
Q1:どの学科でも数学ができないといけないのでしょうか?
A1 : もちろん程度の問題はありますが、「できる」「できない」よりも理解しようとする努力の方が重要です。
※以下、学科からの個別回答
数学科
数学を無視できる科学は存在しません。数学と根気良く付き合い続ければ、どの学科に進んでも数学が君の研究を後押しするはずです。また、数学的な考え方が身に付けば、ものの見方が変わり、人生を豊かにしてくれることでしょう。
物理学科
計算をする上である程度必要になります。分野によっては、より深い理解が必要になります。
化学科
専門科目それぞれにおいて必要な数学はしっかり復習します。また、基礎的な数学の知識で十分対応可能な研究分野もあります。
生物学専修
数学的能力がそれほど要求されない分野が多いですが、研究で数学を生かすこともできます。
Q2:大学の理科の授業が難しく、毎回完璧には内容を理解できていないです。理学部に進学した後ついていけるか心配です。
A2 : 講義の内容に興味は持てますか?毎回完璧には難しくても、内容を理解しようと努力できていますか?これらの質問にYESであれば、心配しないで理学部を選んでください。
※以下、学科からの個別回答
化学科
化学科の2年次以降の授業カリキュラムは、あらためて基礎からしっかりとした知識をつけられるようになっているので、心配ありません。
留学について
Q1:交換留学や大学院留学に興味があります。留学の適切なタイミングや期間があれば教えてほしいです。NEW
A1:※学科からの個別回答
数学科
留学して数学を勉強しようと思うなら、まず母語で数学の基礎力を磨いてからの方が良いでしょう。そのような意味で、留学するなら学部を卒業した後を勧めます。
化学科
化学科の学部生が進学する大学院である総合化学院には、2ヶ月程度の短期留学をサポートするプログラムがあります。修士課程の1年生、もしくは博士課程の1、2年生の間に留学される方が多いです。
生物科学科(生物学)
必修の講義・実習がある2年生、3年生は避けた方が良いと思います。
生物科学科(高分子機能学)
3年生の第2学期から4年生の第1学期の間に、卒業時期を遅らせることなく6カ月以内の交換留学が利用できるようにカリキュラム編成されています。その利用には3年生第2学期の研究室配属までに卒業要件を満たせるように、計画的に講義を履修し、配属先の指導教員の事前了解を得る必要があります。大学院在籍中においても、講義の履修状況が良好で、かつ、指導教員の了解が得られれば、留学は可能ですが、学部・大学院のいずれにおいても、早めに指導教員に相談して、準備を進めることをお勧めします。
Q2:海外に留学する学生はどの程度いますか?
A2:※学科からの個別回答
生物科学科(生物学)
留学生数は年によって変動はあります(令和2年度は新型コロナウィルスの影響のため0名でした)が、語学留学も含めると毎年1学年に1名程度という印象です。
生物科学科(高分子機能学)
理学部学生便覧に、留学(主として交換留学)の説明をしています。留学期間や留学の時期によって、1年間休学して留学する場合や、一定の条件(単位取得状況等)が整えば、留年せずに卒業できる仕組みもあります。例えば、4学期制の高分子機能学の場合、「留年せずに留学できる推奨期間」として3年冬タームから6ヶ月を設けています。海外への留学生数は、学部生が1名、大学院生が2〜3名程度です。
大学院について
Q1:大学院に進学する人の割合が多いというのは、理学部特有のことなのでしょうか?
A1 : 現代社会は高度な理系知識を必要としており、大学院に進学する割合が多いのは、理系学部の特徴だと思われます。理学部では卒業生の約85%が大学院に進学しています(主な進学先 : 北大大学院理学院、生命科学院、総合化学院)。北大工学部では80%以上が、農学部では約70%が大学院に進学しているそうです(ホームページからの情報による)。
Q2:理学部の学生が進学する大学院といえば?
A2 : 理学部からは、多くが北大大学院の理学院、生命科学院、総合化学院に進学しますが、北大のその他の大学院や、国内外の他大学の大学院に進学する学生もいます。理学部での学修を発展させた研究に挑むため、理学部に関連する大学院(理学院、生命科学院、総合化学院)では、理学部の異なる学科や理学部以外を担当する教員・研究室も大学院教育を担当します。専門の枠を越えて学ぶことができることは、北大大学院の魅力でもあります。大学院への進学を目指しているのであれば、理学部のどの教員・研究室がどの大学院を担当するか、ホームページを見て教員に聞くなどして、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
Q3:博士課程修了後の進路の「ポスドク」というのは何ですか?
A3 : 「ポスドク」はポストドクターの略で、博士の学位を取得した後、日本国内はもちろん世界中の大学や研究所や企業などで、主に期限のついた研究プロジェクトに従事する研究者のことです。近年では、数年間ポスドクを経験した後、大学や研究所や企業に就職するケースが多いようです。北大では、学部生・大学院修士課程の就職活動の支援は「キャリアセンター」が担当しますが、大学院博士課程の学生やポスドクは、「人材育成本部」が担当します。人材育成本部の「上級人材育成ステーション」では、キャリア人材育成のための大学院共通授業科目の提供や企業人脈構築など、博士号を取得した若手研究者がアカデミアのみならず民間企業での研究にも広く目を向け、社会でその実力をいかんなく発揮するためのサポートを数多く提供しています。そのため最近ではポスドクを経ずに博士号取得と同時に多様な民間企業に就職される方も多くなっています。
就職について
Q1:就職支援として、どのような取り組みを行なっていますか?
A1 : 学科毎に就職担当教員がおり、進路に関する相談に対応しています。
また、就職に関する情報については学生専用の学習管理システムで情報提供しています。
秋には理学部や関連大学院を卒業した社会人を迎えての「キャリアカフェ(業界説明会)」を開催予定です。決定次第、理学部HPイベント案内に掲載します。
Q2:大学院に進学しない学生の就職先を教えてください。
A2 : 理学部ホームページや各学科のホームページに卒業後の進路についての情報が公開されていますので、参考にしてください。
Q3:大学卒業後、大学院進学をせずにすぐ国家公務員として働きたいと考えています。理学部の卒業生にそのような進路の方はいますか?また、そのような進路をとるのは難しいでしょうか?
A3 : 学部卒業すぐに国家公務員として働いている先輩もいますが、国家公務員として携わりたい仕事によっては、大学院を卒業してからの方が有利な場合が多いようです。いずれにしても国家公務員試験に合格する必要があるので、国家公務員の採用スケジュール等を早めに理解して、卒業論文作成と公務員試験の勉強をうまく両立する必要があります。
Q4:就職先で「その他」というのがありましたが、具体的に知りたいです。
A4:※学科からの個別回答
生物科学科(生物学)
ユニークな例として、仏壇職人や書道家になった例があります。
生物科学科(高分子機能学)
具体的な就職先は、銀行、証券会社、商社、シンクタンク、IT系、旅行業、公的研究機関などです。
Q5:教員免許を取得する学生は理学部全体ではどの程度の割合ですか?
A5:年によっても学科によっても異なりますが1〜3割程度の学生が教員免許を取得しています。理学部で学びながら教員免許の取得は可能です。実際に教員になる方もいれば、大学院に進学したり、別の仕事に就いたりする方もいます。
Q6:食品系の中でもお菓子関係の会社に就職したいのですが、可能ですか?
A6 : ※ 学科からの個別回答
【生物科学科生物学専修】
食品系の企業に就職する卒業生も毎年いるので、理学部からでもお菓子関係の企業に就職することは可能です。すでに将来の進路として決めているのでしたら、食品系の学科のある学部(例えば農学部)に進むのが良いかもしれません。
数学科に関する質問
数学科ホームページ
Q1:数学があまり得意でなくても大丈夫ですか?NEW
A1:「好きこそものの上手なれ」の格言どおり、大事なことは数学を好きなことです。しかし、代数・幾何・解析・数理のどの分野も苦手だと、なかなか好きにはなれないでしょう。一つでも得意な分野・好きな分野を作ってみてください。
Q2:今回の説明を聞いて興味を持ちました。しかし、現在の線形・微積の授業についていくのもやっとなのに、進学後についていけるのか不安です。
A2 : 今学んでいる線形代数や微分積分は現代の数学の基礎といっても過言ではありません。ぜひ修得してほしいと思っています。しかし、基礎であることと簡単ということは全く違います。これらを完全に修得できれば自信を持ってよいでしょう。私も君の先輩たちも同じ気持ちを抱えながら数学の勉強を続けています。一緒に頑張っていきましょう。
Q3:数学科に進学する予定です。予習をしたいので、代数学や解析学それぞれでどのような順番で勉強すればいいのか教えてください。
A3 : 数学科HPの「学部教育>カリキュラム」に学年ごとのカリキュラムを掲載しています。また、代数系、幾何系、解析系、数理系の各教員による履修授業モデルコースを示していますので、参考にしてください。
Q4:数学科で、他の学部の専門科目の授業を受けることはできますか?
A4 : 数学科としては可能です。当学科では卒業に必要な選択科目単位数のなかに、他学部や他学科授業の単位を含めることができます。
Q5:卒論がないというのは本当でしょうか?
A5 : 数学科では卒論はありません。ただし、卒業研究という科目を履修します。
Q6:数学者になれる人は毎年何人ぐらいいますか。また、北大では数学者として就職する枠はどれくらいありますか?
A6 : 博士課程を修了した直後に数学者(大学教員等)になる人は、毎年 1~数名です。少なく感じるかもしれませんが、これは卒業後、研究員等を経て数学者になるケースがほとんどだからです。実際、北大数学の出身者で数学者になっている方は多くいますし、研究職として企業に就職する方もいます。
Q7:教職の単位を取っている学生は例年どのくらいいますか?
A7 : 卒業生の3割程度が教員免許を手にしています。昨年度(令和元年度)は中学校教諭一種免許状(数学)を9名、高等学校教諭一種免許状(数学)を16名が取得しました。
Q8:将来、MPH(※)を取得して臨床統計家になりたいと考えているのですが、数学科出身と医学科出身者ではどちらが有利でしょうか?
※ MPH:Master of Public Health、公衆衛生学修士
A8:どちらにもそれぞれの利点があると思います。数学出身者に期待できることは、公衆衛生学において将来、新しい概念、解析・分析手法、シミュレーション技術を創出したり、新しい手法が現れた際に、その理論的な側面を適切に理解し、共有したりすることだと思います。このような場面では、「ピンポイントで学んだ数学的知識」ではなく、「数学の体系的知識」が役立つでしょう。
物理学科に関する質問
物理学科ホームページ
Q1:北大物理学科の強い分野は何ですか?
A1 : 教員数は、物性系が21名(実験系:15名、理論系:6名)、素粒子・原子核・宇宙系が7名(理論系:6名,実験系:1名)です(2022年6月の時点)。ただし、人数が少ないから弱い分野ということではありません。
Q2:女子学生は少ないですか?男女比率を教えてください。
A2 : 令和4年度の学生数(ISP学生は含めず)は以下の通りです。
2年:男子学生 32名、女子学生 3名
3年:男子学生 42名、女子学生 3名
4年:男子学生 37名、女子学生 5名
※3、4年の全体数が多いのは,3年次から編入生が加わるためです。
Q3:3年半で卒業できる早期卒業の制度があるそうですが、他大の大学院に進学する場合はどうなるのですか?
A3 : 物理学科教務委員にお問い合わせください。
Q4:過去に先輩たちはどんな卒業研究をしていましたか?
A4 : 素粒子・原子核・宇宙・物性の分野で、コンピューターを使った計算や物質の特性を測定する実験等を行なっています。なお、卒業研究の発表会は英語で実施しています。過去数年分の具体的な卒業研究のテーマについては、物理学科HP「過去の卒業研究タイトル」で公開しています。
Q5:惑星系や気象学を学ぶ研究室は物理学科にもありますか?
A5 : 現在は取り扱っていません。
Q6:宇宙について興味があります。物理学科ではどのような研究がなされていますか?
A6 : 下記の研究室で宇宙に関することを研究しています。ぜひ、個々の研究室に聞いてみてください。
Q7:物理学には興味があるのですが、数学があまり得意ではなく、その点で仮に物理学科に入って、数学的な議論がされる際についていけるのか不安です。どの程度の理解度が求められるのでしょうか?
A7:微分・積分、級数展開といった内容は物理学のどの分野でも理解が必要になります。卒業研究等のレベルになると、理論分野ではより広く深く数学の理解が必要になる場合があります。一方、実験分野ではそれほど必要にはなりません。さらに、数学は言語なので何度も反復学習することで飛躍的に理解が進みます。理解度は階段的に上がります。一つ階段を登ると楽しくなって次の一段へ上がることが苦にならなくなります。今は不得意と思っているかもしれませんが、「好きこそ物の上手なれ」で恐れることはないと思います。
Q8:物理学科で代数学を履修することはできますか?
A8 : 時間割の重複がなければ、数学科で開講している講義を履修することは可能です。
Q9:量子力学と経済学の授業を受けることは可能ですか?
A9 : まず、経済学部の講義を他学部の学生が履修可能か確認してください。そのうえで、それぞれの講義時間が重なっていなければ可能です。
Q10:単位はもらえずとも、集中講義などを聴講することはできますか?
A10 : 当該講義の担当教員に事前に相談してください。
Q11:物理学科では理論系・実験系と分かれていましたが、理論系では実験がないのでしょうか?また、宇宙の研究は理論系と実験系どちらに分類されますか?
A11 : 素粒子・原子核分野では理論研究室はありますが対応する実験研究室はありません。物性分野では理論・実験ともに多様な研究室があります。宇宙分野では理論宇宙物理学と観測天文学の両方の研究室があり、前者は理論系、後者は実験系に分類されます。
化学科に関する質問
化学科ホームページ
Q1:化学科の生命化学系の研究室と生物科学科・高分子機能学専修の違いはなんですか?
A1 : 化学科の生命化学系の研究室は、生命科学とその関連分野について様々な研究を進めています。このため、研究遂行には一般的な生化学、分子生物学、細胞生物学はもちろんのこと、医化学からバイオインフォマティクス・理論まで多岐にわたる手法を用いています。また、このような観点から学生の皆さんが将来役に立つように教育と育成を行っています。以下に化学科の生命科学とその関連分野の研究室を紹介します。
- 生物化学研究室
癌抑制タンパク質による細胞癌化抑制機構および癌原遺伝子による細胞癌化機構の解明、免疫系細胞の細胞分化/成熟機構の解明を行なっています。さらに、これらに基づいた創薬研究を行なっています。 - 生物有機化学研究室
細胞の分化・老化・癌化に関わるヘテロクロマチンのエピジェネティック制御を介した機能解明。また、細胞形態の変化と維持の制御の解明についても研究を進めています。 - 構造化学研究室
タンパク質の構造に基づく機能や機構を種々の物理化学的な手法を用いて解明しています。また、分子構造に基づく創薬や治療法の開発、クリーンな機能性材料としての人工タンパク質の設計なども行なっています。 - 有機反応論研究室
ゲノム上にコードされた酵素遺伝子を解読し、優れた酵素触媒の動作原理を解明して、これらを自在に操り多様な分子の合成法を開拓しています。 - 分子生体防御研究室
自然免疫システムにおける『核酸認識機構』に着目して解析を進めることで、感染症やがんのみならず炎症性疾患や自己免疫疾患などの難治性疾患の分子病態の解明を行なっています。 - その他、「量子化学研究室」では、近赤外線を用いた新規がん治療法の光化学反応過程を解明しています。「物質化学研究室」では、生体分子モーターをビルディングブロックとするソフトな動力システムを創製し、その動力システムを組み込んだ生体分子ロボットの開発を目指しています。
Q2:化学系に進みたいと考えており、理学部の化学科と工学部の応用化学科で迷っています。両者の専攻内容で似ているところ、異なるところ、どのような人が工学部より理学部向きか教えてください。
A2:理学部化学科と工学部応用化学科で学ぶ内容はほとんど同じです。大きく違う点は、化学科では量子化学を体系的に、応用化学科では化学工学を学ぶことでしょうか。何か新しい現象を見つけたときに「何故だろう」と考えるか(化学科)、「何に使えるか」と考えるか(応用化学科)の方向性の違いはあります。ただし、研究をする上で一方だけ考えればよいということはありません。実際、化学科と応用化学科は大学院では総合化学院という同じ組織に進学することになります。
Q3:理学部化学科でも薬品関係の研究をされていると聞きました。薬学部との違いは何ですか?
A3 : まず、薬学部は、薬剤師を目指す6年制の「薬学科」と、薬剤師の国家試験を受験できない4年制の「薬科学科」に分かれていることを知っておいて下さい。6年制の「薬学科」は、病院実習や国家試験対策を含む薬剤師になるためのカリキュラムとなっています。研究者を目指すなら、大学院進学が前提となるので、4年制の「薬科学科」を選ぶのが普通です。このため、理学部化学科と研究面での比較対象となるのは、「薬科学科」となります。研究室単位で比較するなら、有機化学分野と生化学分野で、互いに近い研究を行っている教員がいます。研究目的や手法が研究室により異なり、研究理念も異なるので、研究の質やレベルを単純に比較することはできません。例えば、薬学部を卒業して総合化学院の修士課程に進学する、あるいはその逆のケースがありますが、これは専門性で選んだ結果といえます。製薬企業の研究職に就きたい場合、薬学部4年制の「薬科学科」からも、理学部化学科からも同等にチャンスがあります。どちらにしても、修士課程に進学することは必須です。
Q4:生物化学や有機化学を学びたいのですが、カリキュラムとして物理化学なども履修しなければいけませんか? 高校では生物選択だったので物理をとっておらず、現在学んでいる物理学Ⅰの内容もなかなか理解できていません。履修した方が良い科目を理解できるか不安です。
A4:物理学や物理化学分野の講義はいくつか必修になっており、基本的な内容は身につける必要があります。ただし、化学科の2年次の授業はあらためて基礎からしっかりとした知識をつけられるカリキュラムとなっているので、努力次第でいくらでもカバー可能です。実際、高校物理を履修していない学生も多く卒業しています。
Q5:1年生の間に特に頑張っておくべきことがあれば教えてください。
A5 : 基礎となる化学Ⅰ、化学Ⅱをしっかりと理解できるように予習復習を心がけてください。また、研究室配属後は英語の論文を読み、最先端の化学を理解する必要があるので、英語に親しんでおくこともよいでしょう。
Q6:英語が苦手なのですが、やっていけるでしょうか?
A6 : 科学技術を身につける上で英語を避けて通ることはできません。ただ、科学関連の英語は難しい単語が多いものの、文法は比較的簡単です。日本語でしっかり基礎を固めて重要な概念などを身につけておけば、英語の論文や専門書を読み進めていくうちに慣れていきます。苦手と思っていることでも、勉強するうちに得意になることもあります。また、留学生と日々交流することで、英語が身近に感じてくるかもしれません。ただし大学院入試ではTOEICやTOEFLが必要です。大学院を目指す方はTOEICやTOEFL対策の勉強を頑張ってください。
Q7:物理と数学がとても苦手です。2年次からでもカバーできますか?
A7 : 化学科の2年次の授業は、あらためて基礎からしっかりとした知識をつけられるようなカリキュラムとなっているので、努力次第でいくらでもカバー可能です。
Q8:学科の中で専門を決めるのはいつですか?
A8 : 3年次の後期12月以降に配属研究室が決まります。
Q9:単位が取得できる長期留学のシステムはありますか?
A9 : 留学先大学との単位互換制度に基づき正式な単位取得とすることは可能です。加えて、進学に必要な単位は3年前期までで取得可能ですので、早期に単位をそろえて3年生後期に留学した先輩もいます。
Q10:大学院に進学するか、就職するかはどの時期に決めるのですか?
A10:大学院入試の締め切りの前には決める必要があります。総合化学院(理学部化学科の学生のほとんどが進学する、工学部応用化学科と合同の大学院)の入試は8月と3月の2回あり、入学願書締め切りはそれぞれ6月末前後、1月です。それを目途に進学を決めることになります。また、就職後に大学院にもどって学び直すことも可能です。
Q11:化学科から化粧品会社に就職することは可能でしょうか?
A11:化粧品に関わる研究にたずさわる力をつける、という意味では化学科の教育カリキュラムが非常に有効です。化粧品開発には、化粧品に含まれる成分を理解し、分子を合成する有機化学的知識、効能を評価する生物化学的知識、物性を評価する物理化学的知識などが総合的に必要とされます。化学科では、これらすべてを高いレベルで学ぶことができます。
Q12:研究室を見学したいときはどこに相談すればよいですか?
A12:もし興味のある研究室があれば、直接教員にメールして相談すれば見学できると思います。
また、化学科では後期に見学会を開催予定です。研究室の雰囲気を知るためにどこかの研究室を見たいというのであれば、ぜひ参加してください。
Q13:2年生から研究室に配属させてもらうこともできますか?
A13:正式な配属は認められていませんが、例外的に特別研究生として研究室での実験が認められた例はあります。もちろん、学部生としての授業や実験演習が最優先ですから、4年生のように研究に大半の時間をあてることはできません。
Q14:大学院に進学する方の中で、理学院以外(例えば薬学院や医学院)の大学院に進学する方はどのくらいいますか?
A14:化学科では、4年生で所属した研究室で修士課程や博士後期課程に進学する学生が大部分です。その場合でも、所属組織の名称は「総合化学院」となります。他大学を含めて他の大学院を受験することは自由ですが、受け入れ先の教員と卒業研究の指導教員の双方によく相談して決定して下さい。
生物科学科・生物学専修に関する質問
生物科学科(生物学)ホームページ
Q1:高校の授業で生物を選択していませんでした。大学の授業でその穴を埋めることは可能ですか?
A1 : 可能です。生物学Iと生物学IIの講義が高校生物の発展にあたりますので、ここで基礎から学ぶことができます。
Q2:行動生態学を学べる研究室はありますか?
A2 : あります。多様性生物学講座や行動神経生物学講座です。
Q3:高分子機能学専修との違いがよくわかりません。
A3 : 生物学専修では、分子レベルだけでなくそれよりもさらに高次の細胞・組織・個体・群集レベルでの生命現象や、生物の歴史(進化・系統・生物地理)に着目した研究を行っています。このため、学部教育のカリキュラムは、生物を形作っている素材(物質)を扱う物理化学的な内容よりは、形態学・生理学・行動学・生態学・系統学・分類学といった分野をより広く学べるようにデザインされています。そのほとんどが選択科目なので、興味のある科目を多くとることができ、また、他学科、他学部の科目をとることもできます。詳しくは学科のホームページ、科目・講義の紹介をご覧ください。
Q4:生物について学びたいと考えています。農学部にも興味があり、名称のみで判断すると理学部生物学科と似たようなことを研究していると感じました。どのような違いがあるのでしょうか?
A4 : どちらも生物学をベースに研究をしています。理学部では、生物学辞典に記述されるような生物学自体の発見などを重視することができます。農学部では、そのような生物学の進展を人間生活に役立つことへ応用していくことを目指していると思います。
Q5:農学部ではなく、理学部の生物学科だけで学べる学問はなんですか?
A5 : 一言では難しいですが、海産無脊椎動物や藻類の分類、神経の研究は代表的なものでしょう。学科HPで興味のある研究を調べ、両学部の関係がありそうな研究室に問い合わせてみてください。
Q6:農学部の応用生命科学科や、水産学部の生物系学科との違いはなんですか?
A6 : 生物学専修では、生物学的興味からの研究が多いです。しかし、応用への発展が期待できる研究も行っています。農学部や水産学部では、農学や水産学への貢献が目的としてあるので、生物学の基礎ももちろん学びますが、有用生物や有害生物を研究対象として、応用につなげるための研究が多いと思います。
Q7:農学部でも行動学の研究を行っていると思うのですが、違いは何ですか?
A7 : 生物学専修では、生物学的問題を解決するために適した動物を使い研究しています。また、神経の働きと行動との関係も研究しています。農学部では、人と関わりのある動物や、北海道の自然の中の動物を対象としているようです。行動学の研究も様々なので、生物学専修や農学部で行われている個々の研究をホームページなどで見てはいかがでしょうか。
Q8:生物学と農学部で扱う昆虫の研究内容の違いは何ですか?
A8:両者では材料と目的が違います。生物科学科(生物学)では、昆虫が持つ生命現象そのものに着目する場合が多く、農学部では農業等の人間社会に関係した昆虫を扱います。生物科学科(生物学)では、ショウジョウバエ科の系統関係の研究、ゴキブリ・コオロギ・ショウジョウバエを使った学習・記憶のメカニズムの研究、脳の構造と機能の研究、外界知覚と行動の研究、ショウジョウバエ科の翅に着目した遺伝子と模様パターンの進化に関する研究などがあります。
Q9:1年生の間に特に頑張っておくべきことがあれば教えてください。
A9 : 生物に関する科目に限らず、幅広く学んでおいてください。
Q10:物理学や数学はどのくらい必要とされますか?
A10:必要度は生物学の分野によって異なり、生理学や生態学などの一部の分野においては数学や物理学の知識が役に立つ場合があります。また、実験の結果を正しく解釈する上で統計学的な考え方が不可欠な場合も多いので、生物科学科(生物学)では統計学の講義があります。
Q11:フィールドワークは具体的にはどこに行くのでしょうか?
A11 : 臨海実習は、室蘭臨海実験所、厚岸臨海実験所で行います。研究林実習は、苫小牧演習林で行います。また、札幌近郊のフィールドでの実習もあります。いずれも選択科目で、交通費等の費用は自費となります。
Q12:環境科学院に進めるような研究室にはどのようなところがありますか?
A12 : 生態遺伝学系と環境分子生物学系の教員は、環境科学院を担当しているので、これらの研究室に所属している場合は、大学院でも研究室を変わらずに環境科学院に進学することができます。他の研究室から環境科学院に進学することもできますが、その場合は、環境科学院の研究室に移ることになります。
Q13:大学院に進学するか、就職するかはどの時期に決めるのですか?
A13:進路選択の時期は学生により異なります。進学する場合は、大学院入試(一次募集)の願書の提出締め切りは7月頃ですので、その頃までに決める必要があります。
Q14:カメレオンの研究はできますか?
A14 : カメレオンを研究材料にしている研究室はありませんが、カメレオンを使ってどのような研究をするかによっては、対応を検討する教員がいるかもしれません。
Q15:動物園と交流することはありますか?
A15 : 動物園の動物の行動を観察する実習をしている教員がいますので、交流することもあると思います。
Q16:魚の行動や生態に興味があり、卒論でもその研究をしたいと思っています。指導教員の研究対象外の生物であっても、魚の行動・生態をマクロにも、また遺伝子レベルの研究をすることは可能ですか?
A16 : 実際に関心をもたれている研究室の先生(竹内勇一先生)に、直接メールや研究室訪問をしてたずねるのがよいと思います。基本的に学生がやりたい研究をさせてくれる研究室が多いですが、学生自身がそれまでに積み上げている知識・意欲・研究を進める力等多くの要素で、その範囲・深さ・自由度が代わります。
Q17:バイオロギングを使った動物生態学や行動学に興味があります。バイオロギングだけを専門に扱っている研究室はないとのことですが、具体的には、どこの研究室でどのようなことを行なっているのでしょうか?
A17 : もし、本学科で、動物生態学や行動学を対象とした研究室を探しているならの生物科学科(生物学)のサイトを閲覧してください。
【行動神経生物学系】https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/bio/#behavioral-neurobiology
【生態遺伝学系】https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/bio/#ecological-genetics
【多様性生物学・進化学系】https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/bio/#biodiversity
生物科学科・高分子機能学専修に関する質問
生物科学科(高分子機能学)ホームページ
Q1:生物学専修との違いがよくわかりません。
A1 : 生命科学というより広い意味では同じ生物科学系の分野となりますが、高分子機能学では「分子レベルから生命を解き明かす」視点であるため、物理学・化学・数学の分野との境界領域として「生命科学」を取り扱うことを意識しています。従って、教育基盤として生物系のための「物理学・化学・生物学」を系統的に学ぶカリキュラムを提供します。特に生物学分野は「分子生物学」と「細胞生物学」を集中的に学ぶように設計されています。これらを総合的に学ぶことによって、生命を知り、生命を支え、生命の機能を模倣する科学・技術を発展させる研究能力・総合力が養成され、基礎科学から将来の持続可能な社会実現への意識も高めることができます。
高分子機能学の教育の特徴 : https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf/features-of-our-education
詳しくは学科のホームページ : https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf
特にYouTubeページ : https://www.youtube.com/channel/UCi7loiI_78iVjpfeQkh1rRA
をご覧ください。
Q2:化学科の生命化学系の研究室との違いはなんですか?
A2 : 高分子機能学専修は、物理・化学・生物の基礎を体系的に学ぶカリキュラムを準備しており、多様な視点から「生命科学」を体系的に取り扱う研究室の集合体となっています。生命科学は高校で学ぶ学問体系(物理・化学・生物)の境界・融合領域です。(Q1-A1の回答も参考にしてください。)
Q3:農学部の応用生命科学科や、水産学部の生物系学科との違いはなんですか?
A3 : 農学や水産学は、農業・水産業など生物資源の生産という、実用性や技術を重んじる「実学」という分野です。理学は自然科学全般の「基礎科学」を基盤とした学部で、新たなサイエンスをも創出することがあります。生物科学科に2つの履修コースがあるのは、21世紀になっても、生物系の学問が、拡張している科学のフロンティアであることの現れです。ここからいずれ実学分野へ応用されていくこともあるでしょう。
Q4:健康に関することや運動生理学に興味があるのですが、そのような学習や研究に携われますか?
A4:健康に関わる研究、具体的には、食と健康、病気の発症、癌、ウィルス、ドラッグデリバリーなどがキーワードとなる色々な階層(個体レベル、細胞集団レベル、細胞レベル、分子レベル)での研究が行われています。運動生理学という名前の研究室はありません。しかし、筋肉運動トレーニングのように人工物(ソフトマター)の自己成長を模倣した素材開発の研究が行われています。高分子機能学のホームページから、各研究室のホームページへと進み、ご自身の興味とあう研究室を探してみてください。
Q5:高校で生物や物理を履修しませんでした。他の理系科目もそれほど得意ではありませんが、大丈夫でしょうか。また、生物Ⅱは履修しておくべきでしょうか?
A5 : 生物Ⅱを含め全学教育科目・基礎科目を幅広く学べていることを要望しますが、実際に2年次に学科移行した学生の中には、物理学・化学・生物学のいずれかが未履修の学生もいます。生物学が得意ではない学生も進級しています。2年次以降の専門科目では物理学・化学・生物学のいずれかが未履修でも学習できるように科目内容を用意しています。がんばりましょう!
Q6:数理生物学研究室に興味があります。しかし高校数学が苦手なので不安です。今のうちに何かできることはありますか?
A6:最近は高校数学で学ぶような微積分、ベクトル演算、確率論や統計解析を、コンピュータープログラミングによって気軽に計算できるようになりました。プログラミング言語は計算のみならず、手計算の途中過程を可視化することもできます。計算のプロセスを視覚的に確認することで、具体的なイメージをもつことができるでしょう。
大学に入ってから数理生物学のような数学を用いる研究へ取り組む前に、具体的にできることは以下の通りです。
(1) プログラミング言語を活用しながら、高校数学、大学1年生で学ぶ微積分や線形代数、確率論を学ぶ(「高校数学、プログラミング」というキーワードで検索すると、書籍や動画など教材を見つけることができます。)
(2) 「数理生物学、バイオインフォマティクス」というキーワードで書籍や動画を探し、より興味がある内容について調べる(好奇心はなによりの原動力です。頑張り続ける助けになると思います。)
(3) 焦らず、取り組みやすい科目から順次取り組む(大学生だけではなく、大学院生や教員も日々学び続けています。できるところから始めましょう。)
Q7:バイオミミクリーに関して興味を持っています。
A7 : 1年次・教養科目区分「科学・技術の世界(初めての生命科学)」でバイオミミクリーの話題が出ます。バイオミミクリーは幅広い観点で生物を模倣します。複数の研究室で学ぶことができます(https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf/course-counseling-and-explanation-session)。
Q8:生分解性プラスチックなど、プラスチック素材の研究はできますか?
A8 : 現在、生分解性プラスチックを対象に研究を行っている研究室はありませんが、高分子材料のミクロ構造を研究するソフトマター構造物性学研究室や、エラストマー複合材料の創製と力学特性を研究する転成ソフトマター研究室などがあります。
Q9:ゲルやゴムのような高分子について学びたいと考えているのですが、興味があるのがゲルやゴムのみであり、たんぱく質の構造や仕組みに興味を持つことができません。これでも高分子機能学に進んでよいものでしょうか?
A9 : ゲルやゴムのようなソフトマターを中心に扱う研究室が、少なくとも3研究室あります。ソフトマターに興味がある学生の移行も歓迎します。新しいゲルやゴム素材を開発するためには、様々な物理化学的な知識を身につける必要があります。高分子機能学では、生物学だけでなく、物理学、化学、数学の要素を取り入れた講義を多く開講しています。また、人の健康などに役立つ「新しい材料開発」を将来行うのであれば、生物の特徴を学んでおくことは決して無駄ではありません。タンパク質などの生体高分子は、生物が発達させてきた高機能分子です。その特徴を学ぶことで、生体高分子にヒントを得た新しい材料開発も可能になると期待できます。そのような視点で、生体高分子のことも学んでみてはいかがでしょう。
Q10:ゲル関連の講義を中心に履修したとき、進路はどのような分野になりますか?
A10 : ゲル研究は非常に多岐にわたる接点を持つため、物理学、化学、生物学のどの分野へも研究展開が可能です。ゲルを専門とするにあたってどの科目もゲル研究に活かすことができます。
Q11:高分子機能学でキセロゲルについて研究したいのですが、キセロゲルについて研究している教授・准教授はどの程度いますか?
A11 : 現在、キセロゲルを研究している教員はおりません。ただ、ハイドロゲル研究で得られる知見がキセロゲルにも普遍的に適用可能な概念である場合があります。
Q12:大学院に進学するか、就職するかはどの時期に決めるのですか?
A12:高分子機能学では約9割が大学院に進学します。主な進学先の大学院は、生命科学院です。出願時期は夏期(7月)、秋期(9月)、冬期(12月)の3回が予定されていますが、定員の充足状況によっては、秋期と冬期を実施しない場合がありますので、夏期での受験をお勧めします。学部卒で就職する場合、就職活動は3年次3月頃から本格化しますので、遅くとも3年次の冬には方針を決めます。また、3年次の夏や秋・冬にインターンシップを開催する企業もあります。なお、高分子機能学での研究室配属は3年次の2学期10月からです。進学・就職はいろいろ情報を集めアドバイスを聞いて、最終的には自分で決断してください。研究室の先輩やOBOGの体験談を聞くこともできます。キャリアセンターでも進学・就職個人相談を行なっています。
Q13:高分子機能学専修から工学部系の大学院に進むことは可能ですか。また可能だとすれば、例えばどういった分野に進学することができますか?
A13:高分子機能学から工学系大学院へ進学することは、もちろん可能ですが、どの分野へ進学するかはご自身で判断することと思います。まずは自分の興味を見極めて、その興味を深められそうであれば、ぜひ高分子機能学へ進学してください。
Q14:北大の大学院に行くとしたらどこにいけるのでしょうか?
A14:進学希望先が、高分子機能学の教員が所属する研究室の場合は、「生命科学院」が選択肢となります。
地球惑星科学科に関する質問
地球惑星科学科ホームページ
Q1:地球惑星科学科に入りたい場合、「地球惑星科学」の履修は必要ですか。NEW
A1 : 「地球惑星科学Ⅰ・Ⅱ」の未履修は、地球惑星科学科への進学に大きな不都合とはなりませんが、できれば履修しておくことが望ましいです。特に宇宙、太陽系、大気、海洋、気象に興味をお持ちの方は、それらについて取り扱われる「地球惑星科学Ⅱ」(第2学期の開講)も履修しておくことをお勧めします。履修しない方は、進学後のことを考えて、教科書として使用している「地球惑星科学入門」や、自身の興味ある現象に関係する書籍などを読んでおくとよいでしょう。
Q2:フィールドワークでは具体的にどんなことをするのでしょうか?NEW
A2:2・3年次のフィールド系の実習としては、地質調査の基礎を学んだ上で2泊3日の実践的な地質調査を行う実習や、また北海道という恵まれた地の利を活かし、活火山や地熱地帯の見学、地層や化石の観察などを行う実習が実施されます(一部、道外で実施される野外実習もあります)。4年次の研究室配属後については研究室によって様々ですが、研究目的に応じて、地層の観察・調査や、岩石・化石・土壌・水・ガスといった分析・解析用試料の採取などを行います。また野外への観測機器の設置やデータ収集、ドローンによる観測を行っている研究室もあります。
Q3:フィールドに出て実習をする研究室では、どれくらいのペースで実習がありますか?また宿泊する場合、期間や回数はどの程度ありますか?NEW
A3:「研究室」(=学部4年・大学院の所属)の活動ですから、実習というよりは調査になります。調査の期間や回数などは、研究室や研究テーマによって様々です。1年間のうち、通算で数ヵ月もの間、フィールド調査を行うケースもありますし、数日程度の調査期間で研究目的が十分に達成できるケースもあります。
Q4:研究室には成績順で配属が決まるそうですが、特に重視される科目はありますか?NEW
A4:研究室分属では、2年次と3年次に獲得した通算GP(grade point)を使用しますので、どの科目を履修したかは関係ありません(ただし教職科目は通算GPに加算されません)。
Q5:先カンブリア時代、古生代の生物に興味があります。その時代の古生物を詳しく研究することは可能でしょうか。またこの分野に詳しい先生はいますか?NEW
A5:原生累代の有機質微化石や、シルル紀-石炭紀の植物化石など、植物系の研究をしている教員はいます。ただし、先カンブリア時代ような古い時代の動物系の研究指導を受けるのは厳しいかもしれません。
Q6:地震研究に興味があります。地震に関わる研究対象を詳しく教えてください。NEW
A6:地震研究の対象は多岐にわたります。例えば、地震発生域における地震の準備過程、岩石の破壊現象、巨大地震の前兆現象、大地震を引き起こす広域的なプレート運動などが挙げられます。また、地震に伴う津波の発生メカニズムの解明、過去に発生した津波の調査に基づく巨大地震の発生頻度や規模の把握、最新の観測網を利用した津波の即時予測手法の開発、なども研究対象です。さらに、地震波を解析することで直接見ることのできない地球内部(地殻やマントル)の様子を明らかにする研究や、人工衛星のデータを解析することで地震による地殻変動を明らかにする研究(GPS、合成開口レーダーなど)も活発に行われています。
Q7:どのような研究室がありますか?また、分属時の倍率は研究室ごとにどれくらいですか?
A7 : 地震、火山、古生物、気象、海洋、惑星など様々な対象について多様な手法を用いた研究を行う研究室が20以上あります。倍率に関しては、1倍を超える研究室もあります。しかし、ほとんどの学生は第2希望までには入ることができています。
Q8:地球惑星科学科で必要となる化学や生物を事前に勉強しておきたい場合、どのような本を見て勉強するとよいでしょうか?おすすめの本や参考書があれば教えてください。
A8 : 地球惑星科学において必要となる化学・生物の知識は幅広く、所属する研究室によって内容が大きく変わります。どちらの科目についても、これさえ読んでおけば大丈夫という教科書はありません。すべての基礎は中学から大学1年までに勉強する内容ですので、まずは基礎科目の授業、及びそこで使用されている教科書をしっかりと勉強しておいてください。
Q9:宇宙に興味があります。地質学や堆積学のような宇宙関連ではない学問も履修しなければならないでしょうか?
A9 : 一見関係ないと思われる学問であっても履修することをぜひお勧めします。他分野の知識が役に立ったり、研究手法が共通していたりすることはよくあります。学部の専門授業は、多面的に勉強する上で最適です。
Q10:複数の学問(惑星学と気象学)を同時に学ぶことはできますか?
A10 : 地球惑星科学科では広範囲にわたる専門授業が開講され、複数の分野について学習できます。むしろ、積極的にいろいろな分野について学んでもらうことを強く希望します。
Q11:学科の中で専門を決めるのはいつですか?希望したら好きな分野を学べますか?
A11 : 4年次進級時に卒論研究を行う研究室に分属しますが、指導教員1名につき卒論学生2名までと決まっています。希望者が多い場合は、2、3年次の成績順で決まるので、第一希望の研究室に分属できないことはあり得ます。進学しても息を抜かないで頑張ってください。
Q12:恐竜研究に携わりたいと考えています。大学1年次ではどのような知識を得ておく必要がありますか?
A12 : 恐竜研究をするには、地学(堆積学、岩石学、鉱物学など)と生物学(分類学、解剖学、生態学など)の基礎的な知識が必要です。関係する授業内容をしっかりと学ぶことが大切であり、一番の近道です。
Q13:気象学に興味があります。数学やコンピュータの操作は得意ではないといけないのでしょうか?
A13 : 数学は全学1年次と専門2年次の両方で授業を受けて内容を理解しておいた方がよいでしょう。コンピュータは得意に越したことはありませんが、専門科目や研究室で学べるので、今は苦手でも大丈夫です。
Q14:宇宙について興味があります。地球惑星科学科ではどのような研究がされていますか?
A14 : 地球や惑星の大気・プラズマ圏・磁気圏の構造と現象について、飛翔体探査・地上観測・データ解析などにより研究するグループ、太陽系形成時の物質進化や地球や惑星・衛生の内部構造・地表環境・大気の進化について、理論・数値実験・惑星探査データの解析を通して研究するグループ、惑星大気の複雑な運動を大規模数値シミュレーションで再現し、地球や火星、さらには系外惑星にも適用可能な汎惑星気候学・汎惑星気象学の構築を進めるグループがあります。
こちらを確認してください。
Q15:地球惑星科学科で行われている室内実験にはどのようなものがありますか?
A15 : フィールド調査で採取した岩石・鉱物はもちろん、隕石や「はやぶさ」の試料の分析は重要な室内実験です。また、地球深部の条件の再現実験、有機物の分析、化石の形態測定など、様々な実験が室内で行われています。もちろん、衛星の観測データや地震波の観測データの解析、大気や海洋の動きのコンピュータシミュレーションも重要な室内実験です。
Q16:早期卒業や、3年後期から研究室に入るカリキュラムを開始する予定はありますか?
A16 : 今のところそのような予定はありません。地球惑星科学科としては、2年次、3年次に多くの授業を受けて幅広い知識を身につけてもらいたいと考えています。
Q17:環境科学院の地球圏科学専攻に行きたいと考えています。学科は地球惑星科学科でなければなりませんか?
A17 : 環境科学院の地球圏科学専攻に進学する場合、地球惑星科学科が適しているとは思いますが、絶対に地球惑星科学科でなければならないということはありません。どの学科でも環境科学院の大学院入試に合格すれば入学することができます。
Q18:航空系の職業に就く人はどのくらいいますか?(学部卒業後でも修士修了後でも)
A18 : これまでに、日本航空、スカイマーク、AIRDO などの航空会社に就職した学生がいます。パイロットになった人もいます。また、航空管制官(国土交通省)になった例や、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に就職した学生もいます。
Q19:南極に行ってみたいです。
A19 : 南極には地惑から何名もの先輩が行っています。しかし、基本的には研究の経験と実績がある程度備わった博士後期課程以上に進んでからなので、それまで目標をしっかり定めて学習と研究を重ねていくことが必要です。
Q20:地球惑星学Ⅰを履修していないのですが、大丈夫でしょうか?また、地球惑星学Ⅱを履修した方がいいのでしょうか?
A20 :「地球惑星科学Ⅰ」の未履修は不都合ではありませんが、進学後のことを考えて、教科書として使用している「地球惑星科学入門」を読んでおくことをお勧めします。また、具体的に地球惑星科学の中のどのような現象に興味があるのかを、全学科目である地球惑星科学Ⅰ・Ⅱおよび自然科学実験を受講する中で見つけ、関係する書籍などを読んでおくとよいでしょう。
Q21:宇宙や気象に興味があり、岩石や鉱物には興味を持っていないのですが、地球惑星科学科で宇宙のみの研究は出来るのでしょうか?
A21 : 地球惑星科学科では2・3年次に宇宙分野だけではなく、地球惑星科学の幅広い分野の基礎となる授業があります。それらを受けたうえで4年次に研究室分属し、地球惑星科学研究(いわゆる卒業研究)を行います。そのときは、所属研究室の指導教員と相談して、特定分野の研究課題に取り組みます。したがって、2・3年次の成績によって配属が決まる研究室次第ですが、宇宙のみの研究はできます。ただし、宇宙関連の授業のみで必要単位を充足することはできません。