地殻のひずみは、内陸地震が起こりやすい場所を理解するための重要な手がかりです。これまでもGEONETを用いた解析は行われてきましたが、観測点の間隔に限界があり、局所的な地殻の変形の理解が不十分でした。
東北大学大学院理学研究科の大舘未来大学院生(日本学術振興会特別研究員)、太田雄策教授、北海道大学大学院理学研究院の大園真子教授、髙橋浩晃教授らの共同研究グループは、国土地理院が運用する GEONET と、ソフトバンクが全国に展開する3,300カ所以上の独自基準点を組み合わせ、日本列島の地殻がどこで強く変形しているのかを、従来よりも細かく可視化しました。
本研究では、2019年11月から2023年12月までのデータを用いて品質を確認し、選別した3,606カ所の観測点から、これまでにない空間分解能で日本列島全域のひずみ速度場を推定しました。これは、国の基盤観測網と民間の高密度GNSS観測網を統合することで、内陸地震の発生場をより詳しく把握可能であることを示す成果です。本成果は、内陸地震の発生メカニズムの理解や、将来的な地震ハザード評価の高度化に貢献することが期待されます。

論文名:Fine-Scale Strain-Rate Mapping of Japan from Integrated PublicPrivate GNSS Stations
URL:https://link.springer.com/article/10.1186/s40623-026-02475-y
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