好評のシリーズ「何を化えたい」第六弾、【データ科学で化学を化えたい/高橋 啓介 准教授】が、化学科ウェブページに公開されました。
実験・理論・計算化学の先にデータ科学がある
航空機の設計やコンピュータの開発に興味があり、アメリカのアリゾナ大学に入学して航空機の設計を学び始めました。そこでは、飛行機をコンピュータと実験で設計する一方、極限の環境に耐えうる材料や特殊な機能を追求する材料科学に魅かれていきました。
大学院はスウェーデンのチャルマース工科大学の材料科学に進みましたが、理論化学と計算化学に興味を持ち、触媒科学の研究室で計算化学による研究を始めました。そこでは、自動車の触媒を研究していて、一酸化窒素を浄化する触媒を理論化学・計算化学から探すといった研究に従事しました。その後博士後期課程で北大に移り、実験と計算化学から水素貯蔵材料の研究を行いました。このように実験、理論、計算と3つの異なる化学を扱って材料設計してきた中で、化学では実験結果・知識・文献がデータとして存在していることに気が付きました。そこで人工知能に代表されるデータ科学を使い、データから材料や化学反応を設計する研究にシフトしていきました。そのような経緯で、NIMS(国立研究開発法人物質・材料研究機構)の研究員となり、2019年には北大の化学部門の理論化学研究室に准教授として着任しました。
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