北海道大学大学院理学研究院のアリフ ムハンマド ラセドウル コビル特任助教,佐田和己教授,角五 彰准教授と福岡大学理学部化学科の勝本之晶教授の研究グループは,深海魚が用いる浸透圧調節物質であるトリメチルアミンN-オキシド(TMAO)に,広い温度範囲でモータータンパク質の運動活性を保持する作用があることを発見しました。
TMAOがタンパク質の構造変性自体を抑制することは知られていましたが,微小管やキネシンなどの生体分子モーターの動的な状態を広い温度範囲で安定化させる作用を見出したのは初めてです。本研究により,TMAO添加によって人工的に再構成された生体分子モーターの安定性が高まることから,分子ロボットなどへの応用可能性の広がりも期待されます。
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