北海道大学大学院理学研究院の角五 彰准 教授,関西大学化学生命工学部の葛谷 明紀 准教授らの研究グループは,ロボットに必要な3要素である駆動系(動く),知能・制御系(考える),センサー(感じる)を備え,群れのように振る舞う分子ロボットの開発に世界で初めて成功しました。
ロボットの一種に,鳥や魚のような群れを再現する「群(ぐん)ロボット」 があります。群ロボットは,リーダーがいなくても自発的に環境に合わせて群れの形を変えるほか,仕事を効率よく分担したり,不具合を補い合ったりするなど,単体のロボットでは不可能なこともできるのが特徴です。医療や災害の現場での応用が期待されており,世界的にも競争の激しい分野ですが,ミクロサイズのロボットの開発は難しく,これまで成功例はありませんでした。本研究では,機械による従来のロボットではなく,化学的に分子部品を組み立てることで,世界最小の群ロボット(分子ロボット)を作りました。
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