北海道大学大学院理学研究院の竹内勇一准教授らの研究グループは、アフリカ・タンガニイカ湖に生息する鱗食魚Perissodus microlepisを対象に、捕食行動を詳細に解析しました。本種は他の魚の鱗だけをはぎ取って食べる特殊な魚で、口の形が左右どちらかにねじれています。この左右差は「利き(側方化)」に対応しており、左利きの個体と右利きの個体では攻撃する方向が異なることが知られていました。
本研究では、人工知能(AI)を用いた動画解析技術「DeepLabCut」により、捕食魚と獲物の動きを同時に追跡しました。その結果、口の左右差は襲撃方向だけでなく、襲撃を開始する位置にも影響することを発見しました。
本研究は、動物の「利き」が運動の実行だけでなく行動計画の段階にも関与する可能性を示すとともに、捕食者と被食者の進化的な駆け引きを理解する新たな手がかりを提供するものです。

【論文情報】
論文名:Prey capture strategies relate to prey position in the scale-eating cichlid Perissodus microlepis(鱗食魚Perissodus microlepisにおける捕食戦略と獲物位置との関係)
DOI:10.1242/bio.062699
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