3月20日にオンラインで開催された日本動物学会北海道支部第65回大会において、生物科学科(生物学)に関連する3名の方々が素晴らしい研究発表を認められ、受賞しました。
最優秀発表賞に輝いたのは、行動神経学系・和多研究室の田路矩之博士らによる「鳴禽類ソングバード歌神経回路の興奮性投射ニューロンは大きな種/個体間神経多様性を有する」というタイトルの発表です。ソングバードの歌神経核のsingle cell RNA-seq解析によって種間・個体間での多様性を示しました。田路博士からは「この度は最優秀発表賞を頂き、大変うれしく思います。今回の発表内容は研究全体の取っ掛かりに過ぎず、解明すべき点がまだ多く残されています。今回の受賞を励みに、ますます熱心に研究に邁進いたします。」というコメントをいただいております。
続いて優秀発表賞の1件目は、生殖発生生物学系・小谷研究室の大学院生・佐藤圭祐さんらによる「ゼブラフィッシュ初期発生におけるPou5f3翻訳の時空間制御機構の解析」というタイトルの発表です。最新の手法を用いて、ゼブラフィッシュの受精後に新たな翻訳制御機構があることを示唆するデータを示しました。佐藤さんからは「オンラインという形でしたが研究の発表の場を設けていただき大変ありがたく思っています。今回の受賞を励みにまた研究活動に日々精進してまいります。」というコメントをいただいております。
優秀発表賞の2件目は、多様性生物学系・増田研究室の大学院生・遠藤優さんらによる「雌雄の移動能力差によるヒグマUrsus arctosの集団形成史の検討」というタイトルの発表です。ヒグマの全ゲノム解析から、雌雄の移動能力の差が個体群形成に関与することを示しました。遠藤さんは「今回は賞をいただくことができ、大変嬉しく思います。今後も引き続き真摯に研究に取り組んで行きます」というコメントをいただいております。
いずれも今後の展開が楽しみな研究です。引き続きの進展を期待しましょう。