【ポイント】
- リュウグウ岩石試料のルテチウム-ハフニウム同位体分析により、リュウグウの母体となった小惑星が誕生してから10 億年以上後に、その内部から水が流れ出たことが分かりました。
- この水の流出は、リュウグウ母天体の炭素質小惑星に別の天体が衝突した際、小惑星内部に含まれていた氷が溶けたことで起きたと考えられます。
- 本研究の結果は、地球の材料となった炭素質小惑星が、含水鉱物に加えて、氷として水を含んでいたこと、そしてこの水の総量は従来推定値の2~3 倍になることを示唆します。

【論文情報】
Iizuka, T., Shibuya, T., Hayakawa, T. et al. Late fluid flow in a primitive asteroid revealed by Lu–Hf isotopes in Ryugu. Nature (2025).
DOI:10.1038/s41586-025-09483-0
URL:https://www.nature.com/articles/s41586-025-09483-0
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