柳谷一輝さん(理学院博士課程2年)筆頭の論文がAmerican Geophysical Unionの機関紙EOSで紹介されました。
近年、世界各地で大規模な森林火災が報告されているところで、シベリアも例外ではありません。北極圏の火災は、永久凍土融解を引き起こすことがさらに問題で、火災後も長期的に進行します。地形変化や生態系への擾乱に加え、凍土中に閉じ込められていた有機炭素の放出も懸念されていますが、遠隔地なだけに、その推移の観測は遅れています。理学院博士課程2年の柳谷一輝さんと理学部地球惑星科学科の古屋正人教授は、日本の「だいち2号」と欧州のSentinel-1のレーダー衛星を使って、2014年の火災後の凍土融解による地盤沈下の詳細な時間変化を明らかにしました。
2018, 2019, 2020年にも近郊で火災が発生しており、今後さらに調査していく予定です。
本研究は、科研費19K03982と北極域研究共同推進拠点の公募研究の支援を受けています。
柳谷一輝さん(理学院博士課程2年・左)と古屋正人教授(右)