【概要】
北陸先端科学技術⼤学院⼤学(学⻑・寺野稔、⽯川県能美市)物質化学フロンティア研究領域の中野渡 淳 研究員(研究当時)、⾕池 俊明 教授、共創インテリジェンス研究領域のダム ヒョウ チ 教授は、北海道⼤学⼤学院理学研究院の髙橋 啓介 教授と共同で、既存知識の活⽤・未知領域の探索・予期せぬ発⾒をバランスよく取り⼊れた、⾰新的なデータ駆動型触媒探索アルゴリズムを開発しました。
本研究では、⼤規模な探索空間にも適⽤可能な新たなAI技術を開発しました。本技術は、触媒性能予測における確信度と不確実性を定量化する機能に加え、モデルの予測から⼤きく乖離した⾼性能触媒候補を特定する機能を備えています。メタン酸化カップリング[注3]に関する触媒探索の実証において、260種類の触媒をハイスループット実験で評価し、⽔準以上の性能を⽰す未報告の⾼性能触媒を90件発⾒しました。

本研究成果は、2025年5⽉8⽇(⽶国時間)に⽶国の科学誌「ACS Catalysis」のオンライン版に掲載されました。
【論⽂情報】
雑誌名:ACS Catalysis
論⽂タイトル:“A Data-Science Approach to Experimental Catalyst Discovery: Integrating Exploration, Exploitation, and Serendipity” (探索・活⽤・予期せぬ発⾒を統合した触媒発⾒のためのデータ科学的アプローチ)
著者:Sunao Nakanowatari, Keisuke Takahashi, Hieu Chi Dam, Toshiaki Taniike
DOI:10.1021/acscatal.5c00100
掲載⽇:2025年5⽉8⽇(⽶国時間)
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