北海道大学大学院先端生命科学研究院の西村紳一郎特任教授と北海道大学発創薬ベンチャーの遠友ファーマ株式会社(本社:札幌市、代表取締役CEO:安井忠良)の研究グループは、これまで抗接着性の「ナノソーム」という粒径20~50ナノメートル程度の超高性能ナノ微粒子を利用したがん治療用ナノ医薬(nanomedicine)の基礎的な研究を進めてきました(例えば、J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 12507-12517; ACS Chem. Biol. 2015, 10, 2073-2086; Angew. Chem. Int. Ed. 2019, 58, 14513-14518; Biomaterials 2022, 280, 121314; Adv. NanoBiomed. Res. 2023, 2300076など)。今回本研究グループは、がんの中でも最も致死率の高い難治性のがんとされる膵臓がん(膵がん)の画期的な治療法の実現が期待できる革新的なナノ医薬の開発に成功しました。
なお、本研究成果は、2025年7月22日(火)公開のAdvanced Healthcare Materials誌にオンライン掲載されました。
詳細ページ:https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf/topic/21641
【ポイント】
- 膵臓がん細胞の表面に特異的に発現する酵素NEU-1を標的とする革新的ナノ医薬を開発。
- ヒトの膵臓がん細胞塊を移植したマウスを用いた動物実験により、高い治療効果と安全性を証明。
- がん細胞のみに取り込まれるナノ医薬による副作用の低い効果的な膵臓がん治療法の実現に期待。

レスリリース:膵臓がんの画期的なナノ治療薬の開発に成功!~がん細胞のみに抗がん剤を届ける副作用の低い能動的薬物送達システムを初めて実現~(先端生命科学研究院 特任教授 西村紳一郎)