2030年は国連が定めたSDGs達成期限の年です。科学技術の発展は地球規模の課題解決に不可欠な役割を担っています。一人一人が「自分ごと」として科学技術と向き合い「未来につながる命のために科学ができること」を一緒に考えませんか?
本イベントでは、日本人科学者としてはじめてスペースシャトルに搭乗した毛利衛氏をお招きします。
毛利衛氏は、科学者として科学技術の発展に尽力するとともに、科学技術とそれに関わる人材が社会に貢献するにはどうしたらよいかを考え、活動を展開されてきました。宇宙飛行士としての最初のミッションでは、宇宙実験室で生命や半導体材料の微小重力実験を行ったほか、日本の子どもたちに向けた宇宙授業を初めて行いました。二度目のミッションでは地球観測と高精細3次元立体地形図データを取得し、宇宙からのオープンデータ・イノベーションが新しいビジネスを生み出すことに貢献しました。
帰還直後の2000年からは「日本科学未来館」の館長に就任し、研究者や科学コミュニケーション人材の養成や新しい展示手法の構築を行うとともに、2017年にはアジアで初めて「世界科学館会議」を主催し東京プロトコールを宣言して、SDGsが世界の科学館のミッションに採用されています。
毛利衛氏のトークを皮切りに、同じ北海道大学出身で、それぞれ異なる立場で科学技術に関わる二人のゲスト、福田伸氏、黒川紘美氏の話題提供を交えながら、参加者である学生や研究者、職員の皆さんとともに社会に貢献する当事者として議論していきます。
概要
日時 2024年9月2日(月)14:00〜16:00 開場は13:30
会場 北海道大学理学部5号館大講堂(2階)
https://www2.sci.hokudai.ac.jp/contact-access
対象 日本化学会会員、北大構成員(学生・大学院生・教職員)、化学系工業会会員
※このイベントに関心のある北大外の学生の皆さまの参加も歓迎します
定員 250名(先着順、ウェブ配信は行いません)
申込方法 googleフォーム
主催 日本化学会北海道支部
共催 北海道大学大学院理学研究院/理学部
ゲスト
毛利 衛(北大理学部化学科卒業/日本科学未来館名誉館長/宇宙飛行士)
福田 伸(北大工学部原子工学科卒業/北大触媒科学研究所研究支援教授)
黒川紘美(北大理学部生物科学科卒業/日本科学未来館勤務)
進行:松本ちひろ(北大理学研究院広報企画推進室専門職/元日本科学未来館科学コミュニケーター)
プログラム
13:30 開場
14:00 開会挨拶 上野貢生(理学研究院化学部門教授/日本化学会北海道支部長)
14:05 毛利衛氏によるキートーク
14:40 ゲストスピーカー、参加者を交えたコミュニケーションタイム
15:50 閉会の挨拶 網塚浩(理学部長/理学研究院長/理学研究院物理学部門教授)
毛利 衛
宇宙飛行士、日本科学未来館名誉館長、理学博士
1970年北海道大学理学部化学科卒、1972年同修士課程修了、1975年豪フリンダース大学博士課程修了、1985年北海道大学工学部助教授から日本初NASDA(現JAXA)宇宙飛行士、1992年日米協力宇宙実験と宇宙授業、1998年NASA宇宙飛行士資格取得、2000年NASA高精細立体地形図作成地球観測。2003年JAMSTEC「しんかい6500」深海実験。同年NHK世界初南極皆既日食観測。2007年NIPR南極昭和基地から地球環境授業。アジア初世界宇宙飛行士会議(ASE)や世界科学館会議(SCWS2017)を東京で主催。内閣総理大臣顕彰、北海道民栄誉賞、仏国レジオンドヌール勲章、豪国名誉勲章、イーハトーブ賞、NHK放送文化賞、応用物理学会フェロー、北海道新聞文化賞、北大名誉博士、等多数。
福田 伸
触媒科学研究所支援教授・三井化学分析センター技術顧問
1958年東京生まれ。1981年北海道大学工学部原子工学科を卒業。吉町先生記念賞受賞。1986年原子工学専攻博士課程修了。工学部助手、日産自動車宇宙航空事業部を経て1992年三井化学に入社。電子情報材料の研究開発に従事し、社長賞を二度受賞。2017年より常務執行役員として研究開発と新事業創出を担当。三井化学退職後は2023年より北海道大学触媒科学研究所・(株)三井化学分センター。趣味は料理とジム通い。
黒川 紘美
日本科学未来館勤務
2004年北海道大学理学部生物科学科/生物学専修卒業、2006年大学院修士課程修了。2007年、科学コミュニケーターとして日本科学未来館に入職。その後、京都大学iPS細胞研究所を経て、再び日本科学未来館にて勤務。展示フロアでのアクティビティ開発や科学コミュニケーター能力開発、アクセシビリティ技術の研究開発と実装支援などに関わる。趣味は週末の家族での外出と、大学時代から続けているスキー。2児の母。
なお、本講演は、日本化学会北海道支部の新事務所開設の記念行事、および北海道大学理学部100周年カウントダウン講演会第4回目としても実施いたします。
問い合わせ先:日本化学会北海道支部 事務局 csjh@nifty.com