「体長数ミリの浦島太郎」アカウミガメの甲羅の上からタナイス目甲殻類の新種を発見
- 屋久島に産卵のため上陸したアカウミガメの甲羅上から,タナイス目甲殻類の新種を発見。
- ウミガメ体表性のタナイス類の採集記録は,北太平洋としては初。
- 解明が進んでいなかったアカウミガメの甲羅上に住む微小生物の多様性の一端を明らかに。
現在,様々な要因から多くの大型動物が絶滅の危機に瀕しています。ウミガメ類もそのような動物で,今地球上に見られる全ての種類がIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストに掲載されています。このうちアカウミガメは絶滅危惧種に指定されており,様々な保全の取り組みが行われています。しかし,アカウミガメの甲羅の上に微小な生物が生息していることはあまり知られておらず,その研究もほとんど行われてきませんでした。絶滅危惧種の上に住む動物も,やはり絶滅危惧種である可能性が考えられます。
そこで本研究では,屋久島に産卵のため上陸してくるアカウミガメの甲羅の上に生息している小型甲殻類を対象に,調査研究を行いました。その結果,北太平洋から初報告となるウラシマタナイス属に含まれるタナイス目甲殻類を発見し,未記載種(名前のついていない種)であることが明らかになったため,新種として報告しました。
詳細はプレスリリースをご覧ください