研究ニュース

世界初!巨大シャコ共生する新種のヒラムシを発見

【ポイント】

  • 世界最大のシャコ、トラフシャコの体表から新種のヒラムシを発見した
  • シャコ類と共生するヒラムシは世界初の報告である
  • 沖縄が誇る豊かな生物多様性の一端が明らかに

【研究成果の概要】
桜美林大学リベラルアーツ学群の大矢佑基助教、琉球大学大学院理工学研究科博士後期課程1年の中島広喜氏、北海道大学大学院理学研究院の柁原宏教授らの研究グループは、沖縄県浦添市の干潟で採集したシャコ類の体表から新種のヒラムシを発見しました。

ヒラムシはその名前の通り、平たい体をもつ扁形動物(プラナリアやサナダムシの仲間)です。その多くが海中の石の表面や岩の隙間、海藻の上などで生活していますが、ヤドカリの殻の中やウニの体表などに共生・寄生する種類も知られています。今回、「カーミージー」として親しまれる沖縄県浦添市の干潟において採集された世界最大のシャコ、トラフシャコLysiosquilla maculata の体表から正体不明のヒラムシを発見しました。本種を詳細に観察した結果、既知のヒラムシのいずれにも該当しない特徴をもつ未知の種であると判明しました。そこでこのヒラムシを新種Emprosthopharynx lysiosquillae(和名:シャコヤドリヒラムシ)として発表しました。シャコ類と共生するヒラムシは世界初の報告です。

本研究はカーミージー、ひいては沖縄が誇る生物多様性の一端を明らかにしたものです。カーミージーはヒラムシが宿主とする大型のトラフシャコが高密度に生息する沖縄県内でも類まれな場所であり、多数の大型個体の生活を支えられる豊かな自然環境が維持されてきた干潟だといえます。このような良好な自然環境が残る土地・海域には、都市部近くの身近な場所であっても、まだ知られていない生物が数多く生息していると予想されます。

本研究成果は,2022年9月6日にMarine Biodiversity誌でオンライン公開されました。

詳細はプレレスリリースをご覧ください。