化学科ウェブサイトのシリーズ「何を化えたい」第七弾、【がんの抑制を化えたい/鎌田 瑠泉 准教授】が公開されました
2021年2月16日
好評のシリーズ「何を化えたい」第七弾、【がんの抑制を化えたい/鎌田 瑠泉 准教授】が、化学科ウェブページに公開されました。
最初から悪者だったわけではない酵素
タンパク質は筋肉や臓器など体をかたち作る主要成分であり、ホルモンや酵素、抗体など体の機能を制御する要素でもあります。私は、その中でも様々なタンパク質がどのような制御を受けながら体を維持し、生体を守っているのかを調べています。具体的にはがんと免疫に関係しているタンパク質にターゲットをしぼり研究しています。
その過剰な活性化ががんの原因になっていると言われている「PPM1Dホスファターゼ」というタンパク質(酵素)があります。PPM1Dは、当初がん抑制タンパク質p53によって発現が誘導されるタンパク質として同定されました。このタンパク質ががん化にどのように作用しているのか、多くの研究者が研究していますが、私はこのタンパク質が正常な時には何をしているのかをテーマとして、免疫応答の初期段階にはたらく自然免疫におけるPPM1Dの機能を調べています。私たちの体の中では、たくさんの種類の免疫細胞が働き、病原体やがんなどから生体を守っています。私たちは、免疫細胞の中でも、これまであまり注目されていなかった好中球に着目した研究を進めています。
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