よくある質問

化学科のことについて、総合理系1年生が疑問に思うことを中心に、Q&A形式でまとめてみました。

カリキュラム、授業、研究関連

Q1. 実験が忙しいと聞いたんですが。

カリキュラムでも記載の通り、カリキュラムの上では、午後のほとんどが実験の時間になっています。これは、化学反応では時間は重要なファクターの一つなので、実験によっては十分な時間の確保が必要であるためです。しかし、時間がかかる実験ばかりではありません。3時くらいに終わる実験もあります。また、授業の全期間を通じて実験が組まれている訳ではありません。
実験が終わるとレポートが課されますので、その内容について毎週理解していかなくてはなりません。そのような面でも、確かに「実験が忙しい」学科であるかもしれません。ただし、実験科目には期末テストがないので、期末テストの負担は他学科に比べて少ないと言えるでしょう。学期末に集中して多科目の勉強するのではなく、授業期間を通じてコンスタントに理解を深めていくのが化学科のでの学習スタイルです。

Q2. 学年、学期ごとの細かい時間割を教えてください。

化学科HPのこちらをご覧ください。

Q3. 大学の理科の授業が難しく、毎回完璧には内容を理解できていないのですが、このような人でも理学部に入って大丈夫でしょうか。

化学科の2年次以降の授業カリキュラムは、あらためて基礎からしっかりとした知識をつけられるようになっていますので、心配ありません。

Q4. 物理と数学がとても苦手なのですが二年次からでもカバーできますか。

化学科の2年次の授業は、あらためて基礎からしっかりとした知識をつけられるようなカリキュラムとなっていますので、努力次第でいくらでもカバー可能です。また、基礎的な物理や数学の知識で十分対応可能な研究分野もあります。

Q5. 核融合反応に興味があるのですが、化学科で勉強できますか。

残念ながら化学科には核融合反応に関連する勉強はカリキュラムにありません。ただし、将来の核融合反応に必要な物質や反応炉を構成する新しい材料について考える研究を計算科学と実験化学の融合によって挑戦することは出来るかもしれません。

Q6. 抗老医学やアンチエイジングの研究をしたいのですが,化学科で研究を行えますか。

一般的に使われる「アンチエイジング」についての研究は色々な側面があります。遺伝子変異や細胞老化についての研究、酸化ストレスや代謝についての研究、エピジェネティックな遺伝子制御についての研究、免疫機能についての研究、など様々です。化学科の生命科学関連研究室では、これらに関連する研究を進めているところもあります。

Q7. 将来化粧品類の研究をしたいと考えているのですが、化学科での研究は適しているでしょうか。

将来化粧品に関わる研究にたずさわる力をつける、という意味では化学科の教育カリキュラムが非常に有効です。化粧品開発には、化粧品に含まれる成分の分子を理解し、合成する有機化学的知識、効能を評価する生物化学的知識、物性を評価する物理化学的知識などが総合的に必要とされます。化学科では、これらすべてを高いレベルで学ぶことができます。

Q8. 単位が取得できる長期留学のシステムはありますか。

留学先大学との単位互換制度に基づき正式な単位取得とすることは可能です。加えて、進学に必要な単位は3年前期までで取得可能ですので、早期に単位をそろえて3年生後期に留学した先輩もいます。

Q9. 教職科目を受講している人はどれくらいいますか。また、教員免許取得は可能でしょうか。

各学年数名程度の学生が教職科目を受講しており、教員免許の取得は可能です。修士課程の間に教育実習に参加することも可能です。実際に教員免許を取得し、教員として働いている先輩もいます。

化学科の特徴

Q1. 化学科の研究の特徴は?

化学科の基幹研究室は、「物理化学系」、「無機・分析化学系」、「有機化学系」、「生物化学系」の4つの系列からなります。また、触媒科学研究所、電子科学研究所、遺伝子病制御研究所に協力研究室を、筑波の物質・材料研究機構に連携研究室を持っており、基礎化学はもちろん、触媒材料や医薬品、生体反応などの多くの応用化学分野をもターゲットとした研究を展開しています。
4年生のときに、各学生の希望調査を総合して研究室分属が行われます。研究室の選択肢が幅広いので、学生実験や講義を受けていく過程で自分のやりたいことや進路を決めることができます。
研究室間の共同研究も盛んに行われています。例えば、有機化学の研究室で合成した抗癌剤を使って、生物化学系の研究室で癌細胞への効果を解析する、といった研究も行われています。

Q2. 化学科に入った後、どんなイベントがありますか?

2年生のときに、宿泊研修と工場見学を毎年開催しています。移行してすぐの泊まり込みイベントなので、友達や先生と親密になるいい機会になります。
6月の大学祭の時には、化学科の3年生が企画・運営の中心となって「化学展」が開催されます。

化学科の各研究室と2、3年生のクラス対抗で、毎年野球大会が開催されます。これもクラスのメンバーと親しくなるとてもよい機会となります。また、野球大会の後には大ジンパ大会が開催され、大いに盛り上がります。このジンパで、研究室の先輩や先生と親睦を深める学生も多いです。

企業や大学などで活躍している化学科出身の先輩の講演会が定期的に行われています。最先端の研究内容を聞くことができるだけでなく、卒業後のロールモデルとしても大いに参考になると思います。また、宇宙飛行士の毛利 衛さんや、ノーベル化学賞を受賞した鈴木 章先生も、化学科の卒業生として講演していただいたことがあります。

女子学生の間では、「茶話会」という女子会が毎年開催されています。4年生以上の女性の先輩が準備し、2、3年生の女子と交流する機会になっています。各研究室の研究内容や雰囲気なども、この機会に聞くことができます。

Q3. 理学部化学科と薬学部の違いは何ですか。重複する研究内容はありますか。また、研究の質や就職先に違いはありますか。

薬学部は、薬剤師を目指す6年制の「薬学科」と、薬剤師の国家試験を受験できない4年制の「薬科学科」 に分かれていることを知っておいて下さい。6年制の「薬学科」は、病院実習や国家試験対策を含む薬剤師になるためのカリキュラムとなっています。 研究者を目指すなら、大学院進学が前提となるので、4年制の「薬科学科」を選ぶのが普通です。このため、理学部化学科と研究面での比較対象となるのは、「薬科学科」となります。研究室単位で比較す るなら、有機化学分野と生化学分野で、互いに近い研究を行っている先生がおられます。研究目的や手法が研究室により異なり、先生の研究理念も異なるので、研究の質やレベルを単純に比較する ことはできません。例えば、薬学部を卒業して総合化学院の修士課程に進学する、あるいはその逆のケース がありますが、これはレベルというより専門性で選んだ結果といえます。製薬企業の研究職に就きたい場合、薬学部4年制の「薬科学科」からも、理学部化学科からも同等にチャンスがあります。どちらにしても、修士課程に進学することは必須です。

Q4. 化学科の生命化学系の研究室と生物学科高分子専修の違いは何ですか?

生命は「分子」で構成されており、生命の中では多種多様な化学反応が起きています。そのためガンなどの種々の疾患の原因解明を含む生命現象の解明には分子レベルでの研究が必須です。
化学科では、生命科学とその関連分野について様々な研究を進めています。このため、研究遂行には、一般的な生化学、分子生物学、細胞生物学はもちろんのこと、医化学からバイオインフォマティクス・理論まで多岐にわたる手法を用いています。また、このような観点から学生の皆さんが将来役に立つように教育と育成を行っています。

以下、化学科の生命科学とその関連分野の研究室を紹介します。

生物化学研究室:癌抑制タンパク質による細胞癌化抑制機構および癌原遺伝子による細胞癌化機構の解明、免疫系細胞の細胞分化・成熟機構の解明を行なっています。さらに、これらに基づいた創薬研究を行なっています。

生物有機化学研究室:細胞の分化・老化・癌化に関わるヘテロクロマチンのエピジェネティック制御を介した機能解明。また、細胞形態の変化と維持の制御の解明についても研究を進めています。

構造化学研究室:タンパク質の構造に基づく機能や機構を種々の物理化学的な手法を用いて解明しています。また、分子構造に基づく創薬や治療法の開発、クリーンな機能性材料としての人工タンパク質の設計なども行なっています。

有機反応論研究室:ゲノム上にコードされた酵素遺伝子を解読し、優れた酵素触媒の動作原理を解明して、これらを自在に操り多様な分子の合成法を開拓しています。

分子生体防御研究室:自然免疫システムにおける『核酸認識機構』に着目して解析を進めることで、感染症やがんのみならず炎症性疾患や自己免疫疾患などの難治性疾患の分子病態の解明を行なっています。

またその他、「量子化学研究室」では、近赤外線を用いた新規がん治療法の光化学反応過程を解明しています。「物質化学研究室」では、生体分子モーターをビルディングブロックとするソフトな動力システムを創製し、その動力システムを組み込んだ生体分子ロボットの開発を目指しています。

ぜひ一度、化学科に見学に来てみてください。

生物化学研究室  
生物有機化学研究室 
分子生体防御研究室 
構造化学研究室
有機反応論研究室
量子化学研究室
物質化学研究室

進学、就職

Q1. 大学院に進学する人の割合が多いというのは、理学部特有のことなのでしょうか?

化学系については、他学部でも大学院進学は理学部と同様に高いです。化学科からは工学系と連携している総合化学院に進学可能ですが、修士には9割程度、博士には2割以上進学します。専門性と俯瞰力がこれからの時代に求められており、それに応える大学院教育プログラムを提供しています。

Q2. 大学院に進学する際、学部によって違い(例えば工学部応用から進んだ場合と理学部から進んだ場合)などはあるのですか。

化学科から大学院に進学する場合は、総合化学院所属となります。進学後は工学部応用化学と同じ大学院所属となります。

その他

Q1. 興味のある分野を見つけることができずにいます。これから5年以上も、一つの専門分野と関わっていく自信がないです。どのようにしたら興味のある分野を見つけられるのでしょうか。

実験、実習で行っている操作や観察が楽しいと感じたら、その感性を信じて専門分野を選んでみるのもよいと思います。化学科では豊富な実験、実習を受講していただきます。実際に自分の手を動かすことで興味が出てくることも多くありますので、ご検討ください。行っている研究はエネルギー、環境、医療、製薬、食料生産など幅広い社会の根幹に関わる分野に関連しますので、是非、楽しく悩んでみて下さい。先輩である日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんも学部のときには何を専門にするかは決めていなかった、とお話されていました。知識を得ながら一生懸命努力することで見えてくるものは必ずあります。

Q2. 1年生の間に特に頑張っておくべきことがあれば教えていただきたいです。

基礎となる化学I、化学IIをしっかりと理解できるように予習復習を心がけてください。また、研究室配属後は英語の論文を読み、最先端の化学を理解する必要がありますので、英語に親しんでおくのもよい選択肢です。

Q3. 研究室の照明がとてもまぶしいとか、機械音がとてもうるさいなどといったことはあるでしょうか。

極端に明るい照明や工事現場のような騒音が常にあるという研究室はありません。どの研究室も学生の健康に配慮した対応をしていますので心配はいりません。

Q4. いつ頃までに研究室を決めたらいいのかなどの色々な時期を教えて欲しいです。

3年生の12月以降に配属研究室が決まります。その前に希望調査を行うなどがありますので、3年生後期には大まかな希望が決まっているとよいと思います。
配属研究室決定後は、各研究室に仮配属され、指導を受け始めます。
多くの4年生は修士課程に進みますので、8月に実施される総合化学院の大学院入試を受験します。

Q5. 枯渇が危惧される化石燃料も増えすぎて困っているCO2もどちらも炭素からできていますが、どうにかならないのですか。

化石燃料に代えて再生可能資源から炭素資源を得るような研究が盛んにおこなわれています。また、CO2についてもこれを固定化(有用化合物に変換)して炭素資源として再利用できるようにする研究も盛んです。これら地球環境問題やエネルギー問題に対しても理学部での基礎研究から貢献できることがたくさんあります。