研究内容

柔粘性/強誘電性結晶の開発

強誘電体は、自発的な電気分極を持ち、電場の印加でその向きを反転できる物質です。私たちは、結晶中での分子回転に由来する多様な特性を示す「柔粘性/強誘電性結晶」を開発しました。これらの結晶は、室温で強誘電体、高温では分子が等方的に回転する柔粘性結晶相へと相転移します。柔らかく、粉末を加圧だけで透明な多結晶フィルムを簡単に作製できるほか、分極方向を自在に変えられるなど、従来の分子性結晶にはない優れた特性を示します。

研究室の特徴

固体化学研究室では，分子結晶を対象に，その構造と機能に関する研究を行っています．詳細な結晶構造情報に基づき，分子の運動や相転移，分子間相互作用などを解析することで，結晶が示す機能のメカニズムを解明し，それを自在に制御することを目指しています．このようなアプローチを通じて，新たな機能をもつ分子結晶の創出に取り組んでいます．