研究テーマ | 宇宙測地学と数値シミュレーションを軸に、大陸地殻の変形から大地形の形成に至るプロセスを研究対象とする |
研究分野 | 測地学, 地震学, 地球ダイナミクス |
キーワード | 地殻変動, 内陸地震, 断層運動, 大陸衝突, 粘弾性体, 非弾性変形, 合成開口レーダー, GNSS, 数値シミュレーション |
研究紹介
宇宙測地技術、特に合成開口レーダーとGNSSを用いて、大陸地殻の変形過程を調べている。また、連続体力学に基づく数値シミュレーションを用いて、変形メカニズムを定量的に調べている。私は山が好きなので、その形成過程に関する物は何でも研究ターゲットとなりうる。もともと地震学系の研究室の出身であるが、弾性波動ではなく、地形形成の主役である非弾性変形が好き。特に、局在化した非弾性変形は地形形成の素過程であり、宇宙測地技術がダントツで有利なこともあり、現在の研究の中心である。また、私は地質学や地理学も好きで、検出したものの価値付けにおいてはこれらの知識を総動員している。歪の集中が発生する原因は、とにかく不均質だからである。では、その不均質構造はどうして存在するかということを、地質学の研究者と議論しながら研究を進めてきた。大昔に形成されたものが、今現在の地殻の変形運動を規定していることが、問題に深みを与えている。また、侵食・堆積といった外作用と内作用の相互作用についても数値シミュレーションをもとに研究を行っている。これは気候変動と地形形成のリンケージを探る研究で、非常にエキサイティングである。
代表的な研究業績
Interseismic crustal deformation in and around the Atotsugawa fault system, central Japan, detected by InSAR and GNSS. Y. Takada, T. Sagiya, and T. Nishimura. Earth, Planets, and Space, 2018, vol. 70:32.
Stress accumulation process in and around the Atotsugawa fault, central Japan, estimated from focal mechanism analysis. Y. Takada, and others. Tectonophysics, 2016, vol. 682, 134-146.
Volcanic subsidence triggered by the 2011 Tohoku earthquake in Japan. Y. Takada, and Y. Fukushima. Nature Geoscience, 2013, vol.6, 637-641.
Aseismic slip during the 1996 earthquake swarm in and around the Onikobe geothermal area, NE Japan. Y. Takada, and M. Furuya. Earth and Planetary Science Letters, 2010, vol. 290,
302-310.
302-310.
A unified interpretation of vertical movement in Himalaya and horizontal deformation in Tibet on the basis of elastic and viscoelastic dislocation theory. Y. Takada, and M. Matsu'ura.Tectonophysics, 2004, 383, 105-131.
学位 | 博士(理学) |
自己紹介 | 山登りとスキーが好物です。 |
学歴・職歴 | researchmapを見てください。 |
所属学会 | 日本測地学会, 日本地震学会, 日本地球惑星科学連合, アメリカ地球物理学連合 |
プロジェクト | 文部科学省新学術領域研究「地殻ダイナミクス」 |
居室 | 理学部8号館 8-315号室 |