研究テーマ | テレフタルアミドを基盤とするキラル化学 |
研究分野 | 構造有機化学, キラル化学 |
キーワード | テレフタルアミド, マクロサイクル, 三重結合 |
研究紹介
テレフタルアミドの構造的特徴に基づいて、既存のキラル構造に頼ることなく、独自に新たなキラル分子(主に環状分子)を合成しています。分子の骨格構造は、すべてフェニルアセチレン単位で構成されており、適度な剛直性と適度な配座的柔軟性を任意に設計することができます。
キラル分子は、ラセミ化「する」場合と「しない」場合があります。どちらが優れているということではなく、それぞれの特徴に基づく独自の課題設定を行っています。ラセミ化する場合、通常何もしなければ、両対掌体は50:50の比で存在します。この比は、様々な方法により変動し、多様な平衡状態を観測することができます。ラセミ化しない場合、各対掌体をそれぞれ単離することができ、光学的に純粋な状態を観測することができます。それは、光学活性を分子構造に基づいて定量的に考察する機会を提供します。
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代表的な研究業績
Chiral diversification through the assembly of achiral phenylacetylene macrocycles with a two-fold bridge.
R. Katoono, K. Kusaka, Y. Saito and K. Sakamoto, Chem. Sci., 2019, 10, 4782.
R. Katoono, K. Kusaka, Y. Saito and K. Sakamoto, Chem. Sci., 2019, 10, 4782.
A Dualistic Arrangement of a Chiral [1]Rotaxane Based on the Assembly of Two Rings and Two Rods.
R. Katoono and T. Tanioka, J. Org. Chem., 2023, 88, 4606.
R. Katoono and T. Tanioka, J. Org. Chem., 2023, 88, 4606.
Enhanced circular dichroism at elevated temperatures through complexation-induced transformation of a three-layer cyclophane with dualistic dynamic helicity.
R. Katoono and Y. Obara, Chem. Sci., 2018, 9, 2222.
R. Katoono and Y. Obara, Chem. Sci., 2018, 9, 2222.
Controlled helical senses of twisting in two-, three- and four-layer cyclophanes with planar chirality.
R. Katoono and K. Shimomura, Chem. Commun., 2022, 58, 13385.
R. Katoono and K. Shimomura, Chem. Commun., 2022, 58, 13385.
Study of optical rotation based on the molecular structure in fused oligomers of macrocycles.
R. Katoono, Y. Obara, K. Sakamoto and R. Miyashita, RSC Adv., 2024, 14, 20735.
R. Katoono, Y. Obara, K. Sakamoto and R. Miyashita, RSC Adv., 2024, 14, 20735.
学位 | 博士(理学) |
自己紹介 | 画家とよばれる人が描きたい絵を描くように、思い描いた分子を自在に合成することができたら、それはきっと楽しいことだろう。分子を思い描くときはいつも、アミドと三重結合が含まれる。環になる。ねじれちゃう。 |
学歴・職歴 | 2001年 北海道大学 理学部化学科 卒業 2003年 北海道大学 大学院理学研究科化学専攻修士課程 修了 2006年 北海道大学 大学院理学研究科化学専攻博士課程 修了 2006年 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 助教 2011年 北海道大学 大学院理学研究院化学部門 助教 2021年-現職 |
居室 | 理学部7号館 3-09室 |