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地球惑星科学部門 圦本尚義教授が紫綬褒章を受章

2020年春の褒章において、理学研究院の圦本尚義(ゆりもと ひさよし)教授が紫綬褒章を受章することになりました。紫綬褒章は、科学技術分野の発見や発明、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた実績を挙げた人に国から贈られるものです。

圦本教授は長年にわたり地球惑星科学の教育・研究に務め、同位体顕微鏡を世界ではじめて開発する等、国際的に活躍しています。同位体顕微鏡は隕石等に含まれる同位体の微小な分布を画像化する装置です。これにより、宇宙の新物質が次々と発見され、圦本教授の「太陽系の起源」に関する研究は大きく進展してきました。

2011年には、小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」のサンプルを分析した結果を米科学誌Scienceに発表しました。現在は、今年の12月に帰還予定の「はやぶさ2」が持ち帰る「リュウグウ」のサンプル分析の準備を進めています。

圦本研究室で開発した同位体顕微鏡と圦本教授。2015年撮影

ニュース本文および圦本教授インタビューは北海道大学公式ウェブサイトをご覧ください。

 

■圦本教授のプロフィール
1958年3月12日 和歌山県生まれ(62歳)。1985年 筑波大学大学院地球科学研究科博士課程修了後、日本学術振興会奨励研究員、筑波大学助手・講師、東京工業大学助教授を経て、2005年から現職(2016年から2020年2月までクロスアポイントメント制度でJAXA教授を兼務)。2006年 日本鉱物科学会賞と日本地球化学会賞、2019年 国際隕石学会 レオナード・メダル (Leonard Medal, Meteoritical Society) など受賞多数。市民向け講演会や高校等への出張講義など、アウトリーチ活動にも精力的に取り組んでいる。

 

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