研究テーマ | 分子系統学や集団遺伝学を通して、日本列島に生息する哺乳類の起源や動物地理学的歴史を解明する |
研究分野 | 分子系統進化学, 集団遺伝学, 動物地理学 |
キーワード | 哺乳類, 遺伝子, 系統地理, 進化, 生物多様性 |
研究紹介
日本列島の哺乳類相やその多様性の成立の歴史を解明する研究に取り組んでいます。たとえば、ニホンイタチやニホンアナグマのような日本固有種がどのようにして日本列島で形成されたのか、津軽海峡(ブラキストン線)をはさんで北海道にはヒグマそして本州にはツキノワグマが分布するのはなぜか、など動物地理学的な疑問はたくさんあります。
その疑問を解くために、分子系統学や集団遺伝学的な手法を駆使しています。さらに、日本列島の哺乳類の起源はユーラシア大陸にあることがわかってきたので、大陸の研究者と意見交換しながら国際共同研究を進めていくことも重要です。
代表的な研究業績
『哺乳類の生物地理学』,増田隆一 著,東京大学出版会,2017年.
『ユーラシア動物紀行』,増田隆一 著,岩波新書,2019年.
『うんち学入門 生き物にとって「排泄物」とは何か』,増田隆一著,講談社ブルーバックス,2021年.
『はじめての動物地理学 なぜ北海道にヒグマで、本州はツキノワグマなの?』(岩波ジュニアスタートブックス),増田隆一著,岩波書店,2022年.
『日本の食肉類:生態系の頂点に立つ哺乳類』,増田隆一 編,東京大学出版会,2018年.
『ヒグマ学への招待 〜 自然と文化で考える』,増田隆一 編,北海道大学出版会,2020年.
『知られざる食肉目動物の多様な世界 〜東欧と日本〜』,増田隆一・金子弥生 編,中西出版,2022年.
2019年度 日本動物学会賞
「北ユーラシアにおける大型哺乳類・鳥類の遺伝的多様性と動物地理学的歴史の解明」
2019年度 日本哺乳類学会賞
「分子系統進化学に基づく哺乳類の生物地理学への寄与」
「北ユーラシアにおける大型哺乳類・鳥類の遺伝的多様性と動物地理学的歴史の解明」
2019年度 日本哺乳類学会賞
「分子系統進化学に基づく哺乳類の生物地理学への寄与」
学位 | 理学博士 |
学歴・職歴 | 1989年 北海道大学大学院理学研究科動物学専攻 博士後期課程修了 アメリカ国立がん研究所研究員等を経て, 現職 |
所属学会 | 日本哺乳類学会, 日本動物学会 |
居室 | 理学研究院附属ゲノムダイナミクス研究センター西棟 GW-207 |