研究者情報

梅田 陽子

准教授

UMETA Yoko

完全WKB解析

数学部門 数学分野

basic_photo_1
研究テーマ

高階パンルヴェ方程式の解のStokes現象の解析

研究分野特異摂動の代数解析
キーワード完全WKB解析, 漸近解析, Stokes幾何, 高階パンルヴェ方程式

研究紹介

完全WKB解析はBorel総和法に基礎を置く漸近解析で、特異摂動型の微分方程式の解の大域構造の解析に有用であることが知られています。私は完全WKB解析の立場から、高階パンルヴェ方程式の解の接続問題やStokes現象の解明に関わる基礎問題に取り組んでいます。高階パンルヴェ方程式を対象としたとき、第1種、第2種変わり点の出現、Stokes幾何の縮退、インスタントン解の構成と構造問題など線型方程式の理論では説明できない高階非線方程式に特有の興味深い問題が豊富にあります。また計算代数解析の観点から特異点の研究にも興味があり、いくつかの典型的な非孤立特異点をもつ超曲面に附随するホロノミーD加群の構造解明に関する研究にも取り組んでいます。

代表的な研究業績

General formal solutions for a unified family of PJ-hierarchies (J=I, II, IV, 34), Y.Umeta, Journal of the Mathematical Society of Japan, Vol. 71, No.3 (2019) 979--1003.
On the Stokes geometry of a unified family of PJ-hierarchies (J=I, II, IV, 34), Y.Umeta, Publ. Res. Inst. Math. Sci., 55 (1) (2019) 79-107.
Holonomic D-modules associated with a simple line singularity and vertical monodromy, S.Tajima and Y.Umeta, Funkcialaj Ekvacioj, 64(1) (2021) 17--48.