研究者情報

小林 厚志

准教授

KOBAYASHI Atsushi

無機と有機のハイブリッドで未来を拓く

化学部門 物理化学分野

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研究テーマ

クリーン水素社会に貢献する人工光合成デバイスの創出
目に見えないものを可視化するスマート分子センサーの開発

研究分野錯体化学, 光化学, 固体物理学, 表面・界面化学
キーワード金属錯体, ナノマテリアル, 人工光合成, 有機EL, 太陽電池, 燃料電池, 触媒, センサー, 分子デバイス

研究紹介

人工光合成とも言われる太陽光による水分解反応は、クリーンエネルギーである水素を環境負荷無く得ることができます。金属錯体は吸収する光の波長や酸化力、還元力を調整することができ、分子配列も自在に操ることが可能なので、人工光合成を実現する有望な物質群です。我々は様々な機能を有する金属錯体を駆使して、その分子配列を精密に制御することで、高活性な人工光合成デバイスの創出に挑戦しています! 
我々の身の回りには目に見えないものが多数存在します。例えば水はコップの中の液体であれば目に見えますが、水蒸気になると目で確認するが難しくなります。ある種の金属錯体は特定の刺激(光、温度、圧力、蒸気等)を認識して色を変化させる「クロミズム」という現象を示します。このクロミズムを使えば、目に見えない危険な蒸気やガスを目に見える色変化として「可視化」することが可能です。我々は金属錯体の分子構造や分子配列を精密に制御して、より知的なセンサーとして活用できる新材料の開発に挑戦しています!

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光増感錯体を多層膜としたナノ粒子光触媒による水素発生反応
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Pt助触媒担持CdSナノロッドによる光水素発生反応の模式図
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プロトン伝導性を発光色で可視化するPt(II)錯体
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すりつぶして加熱するだけで出来上がる強発光性Cu(I)配位高分子

代表的な研究業績

Enhancement of Photocatalytic Activity for Hydrogen Production by Surface Modification of Pt-TiO2 Nanoparticles with a Double Layer of Photosensitizers, N. Yoshimura, A. Kobayashi, M. Yoshida, M. Kato, Chem. Eur. J. 2020, 26, 16939–16946.
Quantitative Thermal Synthesis of Cu(I) Coordination Polymers That Exhibit Thermally Activated Delayed Fluorescence, A. Kobayashi, T. Ehara, M. Yoshida, M. Kato, Inorg. Chem. 2020, 59, 9511–9520.
Vapochromic Luminescent Proton Conductors: Switchable Vapochromism and Proton Conduction of Luminescent Pt(II) Complexes with Proton-exchangeable Sites, A. Kobayashi, S. Imada, Y. Shigeta, Y. Nagao, M. Yoshida, M. Kato, J. Mater. Chem. C 2019, 7, 14923–14931.
Photocatalytic hydrogen evolution driven by platinated CdS nanorods with a hexacyanidoruthenate redox mediator, H. Kitano, A. Kobayashi, M. Yoshida, M. Kato, Sustainable Energy&Fuels, 2018, 2, 2609–2615.(Cover Picture)
Mechanochromic Switching between Delayed Fluorescence and Phosphorescence of Luminescent Coordination Polymers Composed of Dinuclear Copper(I) Iodide Rhombic Cores, A. Kobayashi, Y. Yoshida, M. Yoshida, M. Kato, Chem. Eur. J. 2018, 24, 14750–14759.

関連産業分野

化学, 環境, エネルギー, 電気, 触媒
学位博士(理学)
自己紹介

人工光合成などの夢のある研究を、研究室の学生さんと一緒に楽しみながら、大学教育に励んでいます。最近の趣味は料理で、料理と化学はよく似てるなぁと感じています。

学歴・職歴2001年3月 筑波大学第一学群自然学類化学専攻 卒業
2003年3月 筑波大学大学院数理物質科学研究科 修士号取得後退学
2006年3月 九州大学大学院理学府凝縮系科学専攻博士後期課程 修了
2006年4月 九州大学大学院理学研究院 特任助手
2006年12月 オーストラリア・シドニー大学化学科客員研究員
2007年5月 北海道大学大学院理学研究院化学部門 助教
2012年10月 アメリカ・ロチェスター大学化学科訪問研究員
2012年10月 JSTさきがけ「エネルギー高効率利用と相界面」領域研究員(兼任)
2013年6月 北海道大学大学院理学研究院化学部門 講師
2014年10月-現在 北海道大学大学院理学研究院化学部門 准教授
所属学会日本化学会, 錯体化学会, 光化学協会, 複合系の光機能研究会, 分子科学会, 日本物理学会
プロジェクト文部科学省新学術領域研究「ソフトクリスタル」
公益信託ENEOS水素基金
JSTさきがけ
居室理学部7号館 7-508室