研究テーマ | フローマイクロリアクター研究が導く高速有機化学の学理構築。高速有機化学が導く究極の機能分子の高速創生。酵素の力を最大限に活用した複雑骨格分子の創製。 |
研究分野 | 有機化学, 合成化学, 高分子化学, 有機電気化学, フロー化学 |
キーワード | 不安定活性種, 反応選択性制御, 機能分子創生, マイクロリアクター, インライン分析, 機能高分子創生, 機械学習 |
研究紹介
マイクロ合成化学分野における研究を世界に先駆けて推進してきました。内部の大きさがマイクロメートルオーダーの反応器(フローマイクロリアクター)を使って、反応時間数秒以下の高速反応を制御して行うものです。マイクロ空間は分子拡散距離が小さい、容積あたりの表面積が大きいといった特長を有するため、マクロ空間(フラスコ) では制御困難な反応を精密に制御できます。フラスコ化学の常識を覆す新手法や新反応の開発により、望みの有機分子だけを選択的に、しかも高速に合成する化学「フラッシュケミストリー」の学術体系の構築をめざし研究に取り組んできました。さらに、最近では、独自の高速合成化学を活用して、生物機能分子創生のためのマイクロ合成化学分野の構築に挑戦しています。
代表的な研究業績
Flash Electrochemical Approach to Carbocationsa.
Takumi, M.; Sakaue, H.; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2022, 61, e202116177.
Takumi, M.; Sakaue, H.; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2022, 61, e202116177.
Insight into the Ferrier rearrangement by combining flash chemistry and superacids.
Lebedel, L.; Yamashita, H.; Shimizu, Y.; Bhuma, N.; Abada, Z.; Ardá, A.; Désiré, J.; Michelet, B.; Mingot, A.; Abou-Hassan, A.; Takumi, M.; Jiménez-Barbero, J.; Nagaki, A.; Blériot, Y.; Thibaudeau, S.
Angew. Chem., Int. Ed. 2021, 60, 2036-2041.
Lebedel, L.; Yamashita, H.; Shimizu, Y.; Bhuma, N.; Abada, Z.; Ardá, A.; Désiré, J.; Michelet, B.; Mingot, A.; Abou-Hassan, A.; Takumi, M.; Jiménez-Barbero, J.; Nagaki, A.; Blériot, Y.; Thibaudeau, S.
Angew. Chem., Int. Ed. 2021, 60, 2036-2041.
A Synthetic Approach to Dimetallated Arenes Using Flow Microreactors and the Switchable Application to Chemoselective Cross-Coupling Reactions.
Ashikari, Y.; Kawaguchi, T.; Mandai, K.; Aizawa, Y.; Nagaki, A.
J. Am. Chem. Soc. 2020, 142, 17039-17047.
Ashikari, Y.; Kawaguchi, T.; Mandai, K.; Aizawa, Y.; Nagaki, A.
J. Am. Chem. Soc. 2020, 142, 17039-17047.
Fluoro-Substituted Methyllithium Chemistry: External Quenching Method Using Flow Microreactors.
Colella, M.; Tota, A.; Takahashi, Y.; Higuma, R.; Ishikawa, S.; Degennaro, L.; Luisi, R.*; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 10924-10928.
Colella, M.; Tota, A.; Takahashi, Y.; Higuma, R.; Ishikawa, S.; Degennaro, L.; Luisi, R.*; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 10924-10928.
A Novel Approach to Functionalization of Aryl Azides via Generation and Reactions of Organolithiums Bearing Masked Azides Using Flow Microreactors.
Ichinari, D.; Ashikari, Y.; Mandai, K.; Aizawa, Y.; Yoshida, J.; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 1567-1571.
Ichinari, D.; Ashikari, Y.; Mandai, K.; Aizawa, Y.; Yoshida, J.; Nagaki, A.
Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 1567-1571.
関連産業分野
化学, 医薬
学位 | 博士(工学) |
自己紹介 | 研究活動を通じて、様々な国の方々や、色々な産業界の人材に出会うことを何よりの楽しみにしています。最近は、仕事が趣味のようになっていますが、余暇にはドライブや釣りを楽しみます。 |
学歴・職歴 | 2000年 同志社大学工学部機能分子工学科 卒業 2002年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 博士前期課程修了 2005年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 博士後期課程修了 2005年 東京大学先端科学技術センター 博士研究員 2006年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 博士研究員 2006年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 特任助教 2008年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 助教 2013年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 講師 2018年 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 准教授 2022年- 現職 |
所属学会 | 日本化学会, 高分子学会, 有機合成化学協会, 近畿化学協会, 日本フッ素化学会, 化学とマイクロ・ナノシステム学会, 日本プロセス化学会 |
プロジェクト | 学術変革領域研究(B) CREST 創薬基盤推進研究事業 |
居室 | 理学部7号館 7-409号室 |