私が専門とする超分子化学では、分子の動きに着目した研究が数多くあります。しかしながら、そのほとんどが数分から数日といった時間スケールのもので、秒スケールの高速な反応に着目した研究は限られています。現在は、フローマイクロリアクターと呼ばれる反応装置を用いてミリ秒スケールで起きる超分子反応を制御することを目指しています。

父が研究者ということもあり、常に選択肢になっていたため明確なきっかけはありません。強いて言えば学部4年生で研究室に配属されて最初の実験で、ゼオライトを合成するためのオートクレーブを洗っているときに、なんとなく研究者になりたいと思ったのを覚えています。

中学生の頃からチューバという楽器の演奏を趣味でやっていて、大学からは似た楽器のスーザフォンを使ってニューオーリンズジャズを演奏しています。今でも年に2、3回ほど、東京で“Heat Gun Brass Band”というバンドでライブをやっています。