研究テーマ | 1. 遷移金属酸化物の新物質探索 |
研究分野 | 新物質科学, 物性物理学, 強相関電子系 |
キーワード | 強相関電子系, 磁性, 超伝導, マルチフェロイクス, 幾何学的フラストレーション, トポロジー, スピン液体 |
研究紹介
私たちの身の周りには、半導体、磁性体、誘電体や超伝導体といった様々な性質を示す物質が溢れています。現代では生活の主要な部分をこれら多くの物質によって支えられているため、新しい物質を作る事は世の中を一変させる可能性を秘めています。例えば、ノーベル物理学賞を受賞した銅酸化物高温超伝導体の発見は、夢の室温超伝導の実現に現実味を帯びさせ、そのニュースは瞬く間に世界を駆け巡りました。
地球上に存在する元素は周期表に納められた110個程度しかありません。しかし、それらをどう組み合わせるか、どのような結晶構造を舞台とするかによって、得られる化合物は無限にあるといっても過言ではありません。
私の研究では、周期表から元素を選び出し、化学的な手法を用いて新しい物質の合成を行っています。また、得られた物質の性質を物理的な手法で明らかにし、新しい磁性現象や高い転移温度を有する超伝導体の発見を目指しています。物理と化学を用いて物質を科学する事で、新しい発見と隣り合わせの臨場感を抱きながら研究を行っています。
代表的な研究業績
H. K. Yoshida, N. Noguchi, Y. Ishii, M. Oda, J. Chen, K. Yamaura, T. Kida, Y. Narumi, and M. Hagiwara,
Journal of the Physical Society of Japan, 90, 044714 (2021).
Y. Ihara, K. Matsui, Y. Kohama, H. Kühne, and H. K. Yoshida,
Journal of the Physical Society of Japan, 90, 023703 (2021).
Y. Ishii, Y. Narumi, Y. Matsushita, M. Oda, T. Kida, M. Hagiwara, and H. K. Yoshida,
Physical Review B, 103, 104433 (2021).
H. K. Yoshida, M. Matsuda, M. B. Stone, C. R. de la Cruz, T. Furubayashi, M. Onoda, E. Takayama-Muromachi, and M. Isobe,
Physical Review Research, 2, 043211 (2020).
H. K. Yoshida, S. E. Dissanayake, A. D. Christianson, C. de la Cruz, Y.-Q. Cheng, S. Okamoto, K. Yamaura, M. Isobe, and M. Matsuda,
Physical Review B, 102, 024445 (2020).
関連産業分野
学位 | 博士(科学) |
学歴・職歴 | 2004年 慶応義塾大学理工学部物理学科卒業 2006年 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻修士課程修了 2009年 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻博士課程修了 2009年 物質・材料研究機構(NIMSポスドク研究員) 2010年 物質・材料研究機構(JSPS特別研究員PD) 2013年 物質・材料研究機構(NIMSポスドク研究員) 2014年 北海道大学大学院理学研究院 テニュアトラック助教 2018年 北海道大学大学院理学研究院 准教授 2022年 北海道大学大学院理学研究院 教授(現職) |
所属学会 | 日本物理学会 |
居室 | 理学部5号館 5-2-19室 |