研究者情報

西村 裕一

准教授

NISHIMURA Yuichi

地震と津波の痕跡から超巨大地震の発生様式を探る

地震火山研究観測センター 海底地震津波研究分野

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研究テーマ

フィールドワークを通じて過去に起きた地震や津波の痕跡を探し,千島海溝などで起きる超巨大地震の長期評価に活かす研究を進めている.

研究分野古地震学, 古津波, 自然災害科学
キーワード津波, 津波堆積物, 古地震, 古文書, 火山灰, 泥炭, 液状化, 噴砂, 防災, ハザードマップ

研究紹介

 津波や液状化の痕跡から過去の巨大地震や巨大津波の発生様式を調べています.北海道太平洋沖の千島海溝では,近い未来に巨大な津波を伴う地震が発生する確率が高いと考えられています.その根拠が津波が引いた後に残る津波堆積物.砂からなる津波堆積物は北海道各地で何層も見つかりました.そして400-500年間隔で東北の震災に匹敵する規模の津波が繰り返したこと,最後のイベントが今から約400年前であることがわかりました.図1は津波堆積物を含む地層です.標本は北海道大学博物館に展示しています.
 津波堆積物や噴砂堆積物の研究はまだ若い分野です.これから調査手法や認定手順の高度化を進め,調査事例をさらに増やしていく必要があります.痕跡を調査するフィールドには手付かずに近い海岸沿いの湿原などが適しています.北海道にはこうした自然がまだたくさんあります.最近は北方領土(図2)やロシア沿海州(図3)でもロシアと共同で調査を続けています.美しい自然の中にいても,津波や地震は人の命を奪う現象でその痕跡が原発の可否を決めることもある,ことを肝に銘じながら穴を掘っています.

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北海道浦幌町の泥炭地に残された過去5000年の津波堆積物
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国後島での津波堆積物調査
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ロシア沿海州での津波堆積物調査

代表的な研究業績

Nishimura, Y., 2017, From fresh tsunami deposit to paleotsunami deposit: Preservation and disappearance of the 2011 Tohoku-Oki tsunami deposit along the Misawa coast, northern Japan. Proceedings of the 8th International INQUA Meeting on Paleoseismology, Active Tectonics and Archeoseismology (PATA), 13 – 16 November, 2017, New Zealand, pp. 284-286.
Nishimura, Y. and Jaffe, B., 2015, Tsunami geology in paleoseismology. In “The contribution of paleoseismology to seismic hazard assessment in site evaluation for nuclear installations”, IAEA-TECDOC-1767, 66-81.
西村裕一,津波堆積物の時空間分布に基づく古津波の調査研究.地震,第61巻特集号,s497-s508,2009.
Nishimura, Y., Volcanism-induced tsunamis and tsunamiites. in "Tsunamiite", T.Shiki ed., 163-184, 2008.
Nishimura, Y. and Miyaji, N., Tsunami Deposits from the 1993 Southwest Hokkaido Earthquake and the 1640 Hokkaido Komagatake Eruption, Northern Japan. Pure and Applied Geophysics, 144, 719-733, 1995.
学位博士(理学)
自己紹介

体育会ラグビー部OBで,現在は部長・です.課外活動は本気でやってこそ意義があります.

学歴・職歴北海道大学理学部地球物理学科 卒業
北海道大学理学部大学院修士課程,博士後期課程終了
北海道大学理学部付属薄火山観測所助手を経て現職
所属学会日本地震学会, 日本火山学会, 日本自然災害学会, 歴史地震研究会
プロジェクトつなみ避難サポートプロジェクト
居室理学部4号間 4-201号室
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