物理学部門 速水賢教授が船井学術賞(船井哲良特別賞)を受賞

物理学部門の速水賢教授が、第24回 2024年度 船井学術賞(船井哲良特別賞)を受賞しました。
この賞は、情報科学、情報技術分野を中心に広く理工系分野において、
船井学術賞受賞者
https://funaifoundation.jp/grantees/awardees_up_to_now.html
受賞内容
トポロジカル遍歴磁性体の機構解明と機能性開拓
トポロジーと磁性の密接な絡み合いから生まれるトポロジカル磁性体は物性物理学における豊潤なフロンティアであり、従来の磁性体とは一線を画する多彩な物性現象の発見が相次いでいる。これらのトポロジカル磁性体は不純物や外部からの攪拌に対して堅牢であるため、その性質を利用した高速・省エネルギー・安定な動作性をもつ磁気デバイスへの応用が可能であり、次世代のスピントロニクス産業の観点からも大きな注目を集めている。速水氏は、そのようなトポロジカル磁性体の発現機構や機能性開拓を基軸とした物性理論研究を推進してきた。特に、2017 年に空間反転対称性を有する遍歴磁性体における磁気スキルミオンの微視的機構を理論的に明らかにし、研究の新しい方向性を開拓することで、2019年以降における高密度スキルミオン物質の実験観測の基盤を築くと同時に高効率情報担体としてのスキルミオンを用いたスピントロニクスへの道を切り拓いた。