タバコ培養細胞BY-2
動物ではHeLa cellという人のガン細胞由来の培養細胞が有名ですが、植物でもこれに匹敵するようなタバコ培養細胞BY-2があります。オーキシンのような植物ホルモンを入れておくと、植物細胞は容易に増殖を開始し、三角フラスコ中で回転しておけば、培養液中でドンドン増えます。これを用いて、様々な細胞生物学の実験を行っています。(山口淳二)
動物実験で使用される培養細胞のように、植物についてもバラバラの細胞として培養することができます。高等植物は花を咲かせ種子を作ることで増えるため、材料の準備に時間がかかる場合があります。しかし、活発に分裂を繰り返す培養細胞は、すぐに増殖し、1週間以内で使用できるため大変便利です。特にプロテオミクス解析用のサンプルを準備する際に重宝します。モデル植物であるシロイヌナズナ(MM2d, T87)やタバコ(BY-2)の培養細胞などがあり、目的に応じて植物体と培養細胞を使い分けて実験します。(佐藤長緒)